鍼(はり)

鍼治療(はり治療)は当院の治療の中心となる施術です。

 

痛みや凝りへの鍼治療はもちろん、それだけではない鍼の力を感じていただけるよう日々活動しております。

 

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【鍼って?】

古くは「」を用いて治療したのが鍼治療の始まりとされています。

 

もしかしたら石ではなく木や竹や土や火や灰などであったかもしれませんが、残存する古代の遺物から推測する他ないため確かなことはわかりません。

 

現在用いられている鍼の材質としては、世界的にみてステンレスが最も多く用いられています。

 

他には、金、銀、銅、プラチナ、チタンなどから作られた鍼もあります。

 

ちなみに、テレビなどでよく見かける美容目的の鍼施術はステンレスで作られている鍼を使うことがほとんどです。

 

美容目的の施術では顔に用いるために細めの鍼を使うことが多いですが、構造自体は手足や背中などに用いる鍼と同じです。

 

円皮鍼という1ミリに満たない極小の鍼をテープで皮膚に貼り付けるタイプの鍼も、ほとんどの製品はステンレス製の鍼を用いています。

*当院で使用している円皮鍼はセイリン社のパイオネックスで、ステンレス製です。

 

また、鍼には「刺す」イメージがあると思いますが、刺さない(刺さらない)鍼もあります。

 

 

鍼のほとんどは機械化された大規模工場で製品化されますが、現代でも職人さんが一本一本作る鍼があります。

 

家具でも、食器でも、手術器具でも、優れた職人さんが作るものは他では代用が利きません。

 

鍼も同じです。

 

本当に有難いことだと思います。

 

 

【鍼治療って?】

鍼治療は、鍼をうつ、鍼がふれる、そこから様々な症状・疾患・体質などにアプローチしていきます。

 

ただし、鍼治療には「これだ!」というような型(かた)がありません。

 

「鍼を用いる」ということしか鍼治療の共通点は無いと言っても良いほどです。

 

はり師によって、また患者さんの体質や症状、ご希望により、用いる鍼の種類、鍼の打ち方、鍼を打つ場所、治療時間、鍼治療の目的、、、様々です。

 

同じ人への治療だとしても、毎回同じ治療になることはまずありません。

 

その場その時で症状も体も変化していますので治療も変わります。

 

 

そのため、鍼治療はこういうものと言うことは難しいのです。

 

 

【鍼って痛いの?】

様々な鍼治療の手法がありますが、基本的に当院で行う鍼治療は痛いものではありません

 

たまにチクッとすることがありますが、注射の痛みなどに比べるとはるかに弱く、蚊に刺されたくらいです。

 

 

当院に限らず、日本で行われている鍼治療は痛みを伴わないことが多いです。

 

これは、痛みを伴う鍼治療が悪いということではなく、日本人の性質や好みでそういう鍼治療が増えてきたと考えています。

 

そして、痛みを極力感じないような治療は私自身の鍼治療への考え方でもあります。

 

 

その上で書きますが、鍼治療における痛みが全て「悪」なわけではありません。

 

「鍼治療が好き」「鍼治療が自分に合っている気がする」と感じておられる方にとっては、多少強い刺激を行ったとしても痛みを感じないことが多いです。

 

むしろ、気持ち良く感じることも少なくありません。

 

マッサージなどで「痛気持ち良い」という感覚がありますが、それと同じようなものです。

 

万人受けするようなマッサージでも、それが苦手な方は痛く感じたりくすぐったく感じますよね。

 

 

ケースバイケースですが「強い刺激が良い」という方には、鍼の刺激を強めることもできますのでご来院時におっしゃってください。

 

そういうご希望がない限り、あえて痛みを感じさせるような鍼治療は行いません。

 

 

中国や韓国では、治療を受ける人にとっても「鍼は痛くて当然」という認識が当たり前のようにあります。

 

「痛いのを我慢して治療を受けるのが当たり前」

「痛くても仕方ない」

「痛くなきゃ効かない」

 

と思われている方も多いです。

*あくまで「傾向」で、そうでない方もいらっしゃいます。

 

また、痛みとは違いますが、中国では鍼独特の「ひびき」と言われる感覚を好む方が多いです。

 

治療を終えてから「あー痛かったー」と言いつつもニコニコ喜んで帰られたりする光景も日常です。

 

習慣や文化の違いも大きいでしょう。

 

ただし、近年は中国でも細い鍼を使用する割合が増えてきていますし、痛くない鍼治療を希望される方が増えています。

*それでも日本に比べるとまだまだ鍼が太いです。中国で3店舗くらい鍼用品を扱っているお店に行きましたが、日本で普通に使われているような細い鍼を置いているお店はありませんでした。

 

細い鍼を好む傾向が強まっているのは、生活習慣や生活環境などの変化も影響しているのかもしれません。

 

 

また、痛みとは違いますが、鍼の用い方により独特の感覚(ひびき)を感じることがあります。

 

グーッとくる感じ、ジーンとする感じ、ほわーっとする感じ、、、などなど。

 

皆さん表現の仕方もいろいろです。

 

そういう鍼治療独特な感覚は調整できますので、随時確認しながら治療をすすめていきます。

 

 

【鍼はどんな効果があるの?】

 ▪️固くなった筋肉や筋膜をやわらげるなど筋骨格系への作用。

 ▪️アレルギー症状改善など免疫系への作用。

 ▪️リラックス効果や臓腑の働きを調整する自律神経系への作用。

 ▪️リンパ液・血液などの流れを整える循環系への作用。

 ▪️ホルモン分泌に作用する内分泌系への作用。

 などが鍼の作用として一般に言われています。

 

その中でも、当院で鍼治療を行う際は「循環の改善」を最も重視しています。

 

 

また、鍼治療(お灸や指圧なども同じですが)の効果を考えていく上では、ツボの作用ということも重要です。

 

よく健康関連の書籍などで

 

「〇〇というツボは〇〇に効く」

 

というように書かれています。

 

腰痛には〇〇(例えば腎兪や養老など)とか、花粉症には〇〇(例えば合谷や天枢など)という感じに。

 

 

手や足のツボを使うことで肩こりや腰痛、鼻炎や生理痛などに効果があると書かれていても

 

「ホントなの?」

 

と感じておられる方もいらっしゃると思います。

 

本当です。

 

実際のところは鍼灸治療を受けたことがある方しか実感が持てないとは思いますが。

 

 

ツボが作用する仕組みはほとんど解明されていませんが、現実に鍼灸治療でツボというものと毎日つきあっていると、鍼灸師ながらその奥深さに驚くことが多々あると思います。

 

基本的にツボという考えは古代の人の経験に基づくものだとされています。

*個人的には他の考えも持っていますが。。。

 

ツボに鍼灸治療を行った場合のホルモン分泌や血流量の変化、自律神経反応など、論文は多数ありますがまだまだ謎の多い分野です。

 

だからこそ面白い分野でもあるのですが。

 

実は、それぞれのツボの作用などを知らなくても鍼治療は可能です

 

ツボという考えを全く無視して筋肉や神経だけを治療対象に考えていく鍼灸治療もあります。

 

 

でも、、、

 

様々な変化が現れるツボ

 

ツボを介しての様々なつながり

 

それは、とても奥深く、鍼灸に不可欠なものだと私は思います。

 

 

【他の施術との組み合わせ】

鍼治療は鍼治療単独で行うこともありますし、他にお灸や按摩(あんま)、マッサージなどを加えて治療を総合的に組み立てることもよくあります。

 

これは私だからとか、現代だからではなく、古代からそうなのです。

 

鍼が良いのか、お灸が良いのか、マッサージや按摩が良いのか。

 

その場、その時、その人に合わせて治療は考えられてきました。

 

これは、西洋だろうと東洋だろうと全ての医学に共通することです。

 

また、鍼治療単独だから効果が薄い、逆に沢山やったから効くというものではありません。

 

お一人お一人治療は異なりますし、同じ人でもその場その時で治療は変わるものです。

 

 

必要としている治療を行う。

 

当たり前のことですが、これが一番大切なことだと考えています。