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2016 / 07 / 30  07:10

とっても痛い肉離れ~小胸筋・大胸筋・前鋸筋・肋間筋・体幹筋~

ここ最近、すごーく気になっていることについて。




【レッドソックス上原投手が肉離れ】

1週間ほど前に、レッドソックスの上原投手が胸筋の肉離れによりDL入りしたとのニュースが出ました。

今はPRP療法を終えたところのようですが、復帰に時間がかかる可能性が指摘されています。

ネット上のニュースなので、どこまで正確かわかりませんが。




そのニュース記事では胸筋の肉離れは滅多にないと書かれていましたが、軽度のものを含めると結構ある印象です。

救急病院に勤務していた時も割と来院されていました。

滅多にないというのは「腓腹部(ふくらはぎ)やハムストリングスの肉離れに比べると圧倒的に少ない」とか「メジャーリーグではあまりみられない」という意味なのかなと勝手に思っています。

*本当にメジャーリーグで少ないかは調べていないのでわかりません。

 

私の救急病院勤務時代の経験で記憶に残っているのは、器械体操、陸上、ボディビル(趣味のジムトレーニング含む)、水泳、野球、サッカー、バレー、柔道、剣道などの選手がいらっしゃいました。

 
*そのニュースでは「胸筋」となっていましたが正確な筋肉名は不明です。おそらく大胸筋でしょうが、小胸筋なのか、鎖骨下筋などのマイナーな筋なのか、肩甲下筋前鋸筋などの裏側にある筋なのか。。。




【とっても痛い肉離れ】

大胸筋小胸筋肋間筋前鋸筋などの胸部筋の肉離れ、菱形筋上後鋸筋下後鋸筋起立筋など胸背部筋の肉離れ、これは経験者しか分かりませんがホントにとっても痛いんです。

 

いや、胸部に限らずどこの肉離れでも痛いんです。



大腿二頭筋半腱・半膜様筋などのハムストリングスや腓腹筋ヒラメ筋などフクラハギの肉離れも時に歩けないほどの激痛ですが、胸部の肉離れはそれとはまた違う苦痛があります。



私はそれを高校時代の部活動で経験しました。

なんてことはない動作でやってしまいました。

素振りをしていたときに、体幹ごと上腕を切り返した瞬間に動きがズレたというかタイミングがズレたような感覚がありました。

簡単に言えばギコチナイ動きです。

その直後、

ギュッ

という感覚が胸部に起こるとともに鎖骨の下から脇腹にかけて痛みが起こり、それがどんどん強くなり呼吸しているだけでひびくほどに。

完全に痛みがとれるまで1ヶ月くらいかかったと記憶しています。

大会前2,3か月だったのでかなり練習を詰め込んでいた時期でした。

そういう累積疲労のために起きた怪我だと思われます。



実は、私の家族も似たような経験をしています。

その時も、息を吸っただけで痛みがある状態でした。



肋骨に付着する筋肉は呼吸を補助する役割もあります。

そのため、腕や肩の動作時だけでなく、呼吸時(特に胸式呼吸)にもひきつれるような痛みがあり深い呼吸ができなくなります。

これがまた痛くて不快ですし、呼吸が制限されるために息苦しさや不安感もつのります。




【前兆】

上原投手が怪我をした試合を見ましたが、イニング当初あるいはブルペンから何か不具合があったのか不調を感じていたのではないかなぁという感じでした。

ただの見た目の印象なので、全く正確でありませんが。


「しっくりこない」

「かたい」

「動きが悪い」


そんな感覚があったのかもしれません。

あるいは最初から痛みだったのかもしれません。




【呼吸の大切さ】

上原選手の話は別として、、、胸筋、腹斜筋、肋間筋などの肉離れを起こす時は、それ以前に呼吸動作の乱れや疲労の蓄積が身体に出ていることがあります。

 

もちろん肉離れは怪我ですから突発的に起こるわけですが、身体が充分にゆるんでいなかったり、蓄積した疲労があったり、精神的緊張や他の怪我の影響、呼吸の乱れなど、要因はいろいろです。



バランスよくゆるんだ呼吸ができているとそれだけで身体はゆるんできます。

特に、肋骨に付着する筋肉は呼吸の影響を受けやすく、良い呼吸をするだけでも肩こりや腰痛が軽減することはよくあります。

反対に、呼吸が固くなっていたり変に力みがあり首肩の筋肉に頼る呼吸ばかりしていると、身体はどんどん硬くなります。



ヨガ太極拳、その他の武術などでは呼吸の大切さがよく言われますが、それは武術だけでなく全ての場面に当てはまります。

日常生活でも、スポーツでも、仕事でも。



あまり意識されることがありませんが、健やかな生活にとって呼吸はとても大切です。

呼吸を整えるだけで長年の肩こりが軽くなるほど、身体にとって強い影響があります。

逆に、身体の状態が呼吸にも影響しています。




普段の自分の呼吸、何気ないときの呼吸に、ちょっと気を配ってみること。

ゆっくり呼吸をしたり、早く呼吸をしたり、身体をだらんとして呼吸をしたり、逆に力を入れて呼吸をしてみたり、どこに力が入ってるか気にしながら呼吸してみたり、、、いろいろやってみると疲れない呼吸が何となくわかるかもしれません。

オススメです。