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とっても痛い肉離れ~小胸筋・大胸筋・前鋸筋・肋間筋・体幹筋~
ここ最近、すごーく気になっていることについて。
【レッドソックス上原投手が肉離れ】
1週間ほど前に、レッドソックスの上原投手が胸筋の肉離れによりDL入りしたとのニュースが出ました。
今はPRP療法を終えたところのようですが、復帰に時間がかかる可能性が指摘されています。
ネット上のニュースなので、どこまで正確かわかりませんが。
そのニュース記事では胸筋の肉離れは滅多にないと書かれていましたが、軽度のものを含めると結構ある印象です。
救急病院に勤務していた時も割と来院されていました。
滅多にないというのは「腓腹部(ふくらはぎ)やハムストリングスの肉離れに比べると圧倒的に少ない」とか「メジャーリーグではあまりみられない」という意味なのかなと勝手に思っています。
*本当にメジャーリーグで少ないかは調べていないのでわかりません。
私の救急病院勤務時代の経験で記憶に残っているのは、器械体操、陸上、ボディビル(趣味のジムトレーニング含む)、水泳、野球、サッカー、バレー、柔道、剣道などの選手がいらっしゃいました。
*そのニュースでは「胸筋」となっていましたが正確な筋肉名は不明です。おそらく大胸筋でしょうが、小胸筋なのか、鎖骨下筋などのマイナーな筋なのか、肩甲下筋や前鋸筋などの裏側にある筋なのか。。。
【とっても痛い肉離れ】
大胸筋、小胸筋、肋間筋、前鋸筋などの胸部筋の肉離れ、菱形筋、上後鋸筋、下後鋸筋、起立筋など胸背部筋の肉離れ、これは経験者しか分かりませんがホントにとっても痛いんです。
いや、胸部に限らずどこの肉離れでも痛いんです。
大腿二頭筋や半腱・半膜様筋などのハムストリングスや腓腹筋やヒラメ筋などフクラハギの肉離れも時に歩けないほどの激痛ですが、胸部の肉離れはそれとはまた違う苦痛があります。
私はそれを高校時代の部活動で経験しました。
なんてことはない動作でやってしまいました。
素振りをしていたときに、体幹ごと上腕を切り返した瞬間に動きがズレたというかタイミングがズレたような感覚がありました。
簡単に言えばギコチナイ動きです。
その直後、
ギュッ
という感覚が胸部に起こるとともに鎖骨の下から脇腹にかけて痛みが起こり、それがどんどん強くなり呼吸しているだけでひびくほどに。
完全に痛みがとれるまで1ヶ月くらいかかったと記憶しています。
大会前2,3か月だったのでかなり練習を詰め込んでいた時期でした。
そういう累積疲労のために起きた怪我だと思われます。
実は、私の家族も似たような経験をしています。
その時も、息を吸っただけで痛みがある状態でした。
肋骨に付着する筋肉は呼吸を補助する役割もあります。
そのため、腕や肩の動作時だけでなく、呼吸時(特に胸式呼吸)にもひきつれるような痛みがあり深い呼吸ができなくなります。
これがまた痛くて不快ですし、呼吸が制限されるために息苦しさや不安感もつのります。
【前兆】
上原投手が怪我をした試合を見ましたが、イニング当初あるいはブルペンから何か不具合があったのか不調を感じていたのではないかなぁという感じでした。
ただの見た目の印象なので、全く正確でありませんが。
「しっくりこない」
「かたい」
「動きが悪い」
そんな感覚があったのかもしれません。
あるいは最初から痛みだったのかもしれません。
【呼吸の大切さ】
上原選手の話は別として、、、胸筋、腹斜筋、肋間筋などの肉離れを起こす時は、それ以前に呼吸動作の乱れや疲労の蓄積が身体に出ていることがあります。
もちろん肉離れは怪我ですから突発的に起こるわけですが、身体が充分にゆるんでいなかったり、蓄積した疲労があったり、精神的緊張や他の怪我の影響、呼吸の乱れなど、要因はいろいろです。
バランスよくゆるんだ呼吸ができているとそれだけで身体はゆるんできます。
特に、肋骨に付着する筋肉は呼吸の影響を受けやすく、良い呼吸をするだけでも肩こりや腰痛が軽減することはよくあります。
反対に、呼吸が固くなっていたり変に力みがあり首肩の筋肉に頼る呼吸ばかりしていると、身体はどんどん硬くなります。
ヨガや太極拳、その他の武術などでは呼吸の大切さがよく言われますが、それは武術だけでなく全ての場面に当てはまります。
日常生活でも、スポーツでも、仕事でも。
あまり意識されることがありませんが、健やかな生活にとって呼吸はとても大切です。
呼吸を整えるだけで長年の肩こりが軽くなるほど、身体にとって強い影響があります。
逆に、身体の状態が呼吸にも影響しています。
普段の自分の呼吸、何気ないときの呼吸に、ちょっと気を配ってみること。
ゆっくり呼吸をしたり、早く呼吸をしたり、身体をだらんとして呼吸をしたり、逆に力を入れて呼吸をしてみたり、どこに力が入ってるか気にしながら呼吸してみたり、、、いろいろやってみると疲れない呼吸が何となくわかるかもしれません。
オススメです。
夜に肩が痛くて目が覚めるんです・夜間痛・五十肩(鍼灸治療)
このところ肩の痛みでご来院される方が多いです。
それは季節の関係もあるかもしれません。
【季節のこと】
いわゆる五十肩、特にこじらせている場合は季節や暑さ寒さの影響を受けやすくなっています。
この季節は冷え、湿気、暴飲暴食などの影響を受けることあります。
「クーラーで冷えた」
「湿気で体調不良」
「冷たい飲み物を飲みすぎた」
そんなことはありませんか?
【あきらめていませんか?】
ここ最近でご来院されたほとんどの方は「五十肩(または四十肩)」とかつて病院で診断された方々でした。
しかし、病院でのリハビリや注射を途中でやめてしまった方が半数以上。
途中でリハビリをやめてしまうのは五十肩の傾向としてあります。
それは整形外科だけでなく、鍼灸院でも同じです。
私の経験の中だけでも同じようなお話を何百回聞いたのか分かりません。
お仕事や家庭の事情で通院が思うようにいかないことがありますし、そもそも四十肩や五十肩で関節拘縮がある場合は通院期間が長期になることが多いですからね。
強い痛みがとれても、そこから関節の柔軟性が回復するまでに時間がかかることが多いのです。
【変化に対応すべし】
五十肩の病態は変化します。
経過が長ければ長いほど、身体は初期の状態とは違ってきています。
当然、施術方針も施術内容もそれに伴って変化します。
加えて、個々の体質も考慮して最終的な施術プランを立てます。
その時々で異なります。
大まかに言うと、どんなに痛みが強くても拘縮がほとんどない方であれば鍼とマッサージを組み合わせることが多く、浮腫が伴っていればカッピングを併用し、関節そのものの拘縮が強ければ動的なマッサージをメインに施術します。
【まずは痛みをとるべし】
ご本人にとっては、五十肩の一番の問題は痛みであることが多いです。
特に夜間痛が出ている方は寝るのもつらい。
そのために睡眠不足になったり、疲労が溜まったりという悪循環です。
痛みのために動かさなくなって更に拘縮が進むことが問題です。
拘縮と痛みは重なり合っていますが、拘縮と関連する痛みとそうでない痛みを別問題として考えて施術を進めていくのが大切です。
【五十肩で夜間痛のあったケース】
主訴:腕が上がらない、夜中に肩が痛い
施術:鍼灸、マッサージ*整形外科でのリハビリと併用
経過:1回目の施術で夜間痛は1/10に軽減。2回目の施術後に夜間痛は消失。現在、拘縮を改善するためセルフエクササイズをしながら1か月に1回施術している。
洗濯物を干してたら、、、ぎっくり腰(鍼治療)
ホームページをリニューアルしました!
「もう夏だな~」
と思ったら、急に白く模様替えしたくなりまして。。。
あ、リニューアルではありませんが施術は年々進化しています。
その点は自信を持って進化と言えます。
さて、先日、早朝にお電話がかかってきました。
電話口からは悲痛な声、、、
「ぎっくり腰みたいで、、、今日、空いてますか?」
あまり時間を取れなかったのですが、、、ひとまず施術のご予約。
【ぎっくり腰のサイン】
突然きた激痛、ぎっくり腰、、、
ぎっくり腰は病名ではなく、急に腰が痛くなった状況、というような状況説明のようなものです。
なので、病院でみてもらうとぎっくり腰という呼び名ではなく違う病名がつきます。
で、ぎっくり腰のときは、、、
とにかく「突然の痛み」ですよね。
痛みが出るのは突然で、多くのケースではギクッとなってしまった「瞬間」があります。
ただ、だいたいは「前触れ」があるんです。
ぎっくり腰を何度も繰り返して起こしている方は分かると思いますが
「ちょっと前からヤバイ感じだと思ってはいたんです」
「この感じ、嫌だな~と思ってはいたのですが、、、」
鍼灸院でよくある会話です。
ちなみに、この「ギクッ」とした瞬間に強い痛みがあるとは限りません。
変な感じがする程度の違和感だけの場合もありますし、「ギクッ」から数時間後に痛みを感じ始めることもあります。
【見落とされやすいサイン】
忙しかったり疲れているとぎっくり腰の前触れとして現れるサインに気づかないことが多いものです。
・首こりや肩こりがひどくなった
・腰がなんとなく不安定な感じがする
・足が張ってきた
・浮腫んできた
・お腹が張ってきた
などなど。
前触れは直接腰に違和感が出ない場合もあるため、前触れだと気づかないこともあります。
ご来院されていろいろとお話を聞いていく中で
「そう言えば、、、」
なんてことが多いです。
ぎっくり腰の前触れはその方の身体の状態、体質、身体の使い方、などによって一人一人違いますから、気づかなくても無理はありません。
ただ、ぎっくり腰を繰り返す方は毎回同じような前触れがあることもあります。
予防のためにもちょっと意識してみると良いでしょう。
【予防の考え方】
ぎっくり腰の予防のためには腰を傷めない身体をつくっていけば良いのですが、これには時間がかかります。
腰の筋肉を鍛えるだけではほとんど効果がありません。
最終的に痛めるのは腰だとしても、首の負担からくるぎっくり腰、腕からくるぎっくり腰、足からくるぎっくり腰、、、全身の状態を良くしていくのが大切です。
特にしなやかなお腹をじっくりつくることが重要です。
そのため、身体ができるまでの間の対策が必要になります。
本来はぎっくり腰の前兆が出る前の段階でセルフケアをしておけばぎっくり腰の芽をつぶすことができます。
このセルフケアはどの方法が良いということはなく、ご自分に合ったものでOKです。
ストレッチが好きならストレッチすれば良いですし、セルフ灸やセルフマッサージが好きならそれでOK。
セルフケアの内容よりも、気づいた時に早めに確実にセルフケアを行うということが大切です。
【身体の声に耳を傾ける】
ちょっと自分の身体の状態に意識を向かわせることで、サインに気づくことができます。
細かな予兆に気づかなくても
「いつもより身体が疲れているな」
「いつもより身体に負担がかかったな」
ということは感じる時があると思います。
この
「いつもより」
が大切です。
身体をゆるめる・PMS(鍼灸治療)
月経前になるとどうも体調が悪くなったりイライラしたり、、、
そんなことありませんか?
今日はそんな話です。
【PMS(月経前症候群)ってナニ?】
PMSは月経前症候群という日本語名の通り、月経が始まる約1週前ころから様々な不快な症状が起きてくる状態のこと。
月経前に現れる症状は、その内容や程度は個人差が大きく、ほとんど気にならない方から日常生活に支障が出るほどつらい症状が現れる方まで様々です。
数日間仕事が手につかない、、、
料理もできないほどつらい、、、
一日中寝て過ごしている、、、
痛み止めは10年来の友達、、、
そんな方がたくさんいらっしゃいます。
私は男なのでその本当の痛みやつらさはわからないのですが、お話を聞いているだけでも大変なのは伝わってきます。
ご来院された方のお話を聞いていると、月経に対する恐怖心さえ伝わってくることがあります。
毎月やってくる苦しみ。
それでもなにくわぬ顔をして(顔に出さないようにして)出勤したり、子育てしたり。
本当に大変な生活を送られていらっしゃる方も。
【PMS(月経前症候群)の多彩な症状】
PMSの症状は多彩です。
・イライラする
・怒りっぽくなる
・頭が痛くなる
・身体が重く感じる
・腰が痛くなる
・下腹が痛くなる
・お腹が張る
・乳房が張る
・吹き出物が出る
・肌荒れがする
・憂鬱になる
・泣きたくなる
・むくみやすくなる
・集中力がなくなる
・疲れやすくなる
・何となく落ち着かない
・肩がこる
・顔が火照る
・便秘になる
などなど
月経前でもこのような症状が全く無い方もいらっしゃいますし、お腹が張るだけの方も、症状が複数の方もいらっしゃいます。
また、症状の強さはその時々の体調も影響が大きいと言われています。
そのため、吐き気止めや痛み止めなど複数の薬を常備しているというお話もよく聞きます。
【なぜ症状がバラバラなの?】
月経は女性特有の現象ですが、この月経に関係してホルモン分泌が変動することが多彩な症状を起こすことにつながるとされています。
中学校や高校の保健体育などで月経の仕組みを学ぶときは、エストロゲンやプロゲステロンなど4つか5つのホルモンしか出てきません。
確かに「月経」ということだけに的を絞ればそうなのですが、体内では実際にはもっと多くのホルモンが絡み合って作用しています。
月経に伴って起きてくる体調の変動に加えて、もともと冷えやすいとかムクミやすい、乾燥肌傾向などといった体質も関係してくるために症状は個人個人で違ってきます。
【鍼灸治療】
PMSのかたに行う鍼灸も基本的に他の場合と同じです。
・全身を整えるための施術
・症状別の施術
PMSの症状が強い方は足の緊張や浮腫が強くなっていることがあります。
そういった緊張や疲労をとることも大切にしています。
【月経前になると顔が火照って吹き出物が増えていたケース】
主訴:首肩凝り、顔のほてり、吹き出物、お腹の痛み
施術:鍼灸
経過:最初の3ヶ月は月経前に1回、月経終了後に1回の月2回施術。顔のほてりはまだ出るが、吹き出物は出なくなり、お腹の痛みは強い痛みは出なくなった。現在残っている肩こりの施術のためにご自分のペースでご来院されている。
【月経前から月経中にかけてお腹の激痛があったケース】
主訴:腹痛*婦人科診察で異常無し
施術:鍼灸
経過:施術開始以降の2回目の月経時は月経前はほとんど痛み無し(月経中には弱い痛みあり)。その後、徐々に施術間隔を空け現在1~2ヶ月に1回施術している。