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副鼻腔炎・鼻水・頭痛・鼻づまり(鍼治療)
「あのね~緑色の鼻水が出たの!」
副鼻腔炎の鼻づまりのケアでご来院されたお子さん、話している中で一言。
緑色の鼻水が出たのがよほど衝撃だったらしく、何だか凄く嬉しそうに話してくれました。
人見知りしない子だなぁと思いながら聞いていました。
周りは心配していても子どもは案外平気だったりしますよね。
お母さんに話を聞くと
「私も見ましたが、緑色というより黄緑色みたいな」
「耳鼻科で蓄膿の鼻水が流れてきてると言われています」
「今は機嫌が良いんですけど、たまに頭痛がしてくると大騒ぎして大変なんですよ」
こういうことは、お子さんではよくあります。
副鼻腔炎では副鼻腔で起きている炎症のために鼻汁が次々に作られていて、寝ている間は自然に鼻水が鼻ではなく喉の方に流れていきます。
副鼻腔炎では、鼻粘膜の肥厚などにより鼻汁が外に排出されなくなると顔面の強い痛みや頭痛が起きることがありますからね。
鼻閉感がある場合は、鼻の通りが良くなるように頭や顔まわりの施術をします。
商陽や内庭など手足のツボに施術することもあります。
症状が強かったり慢性的な場合は背中の風門、脾兪、至陽、三焦兪などのあたりもよく使います。
今回はお子さんでしたので、鍼は円皮鍼を使いました。
お子さんの場合は大人よりも敏感ですし、反応が早いのが特徴です。
これで夜ぐっすり寝られるかな?
胎動の変化と逆子の灸
先週末に逆子の灸を受けるためにご来院されたかた。
昨日、無事に頭位になっていると診断されたとのご連絡がありました。
いやー良かったです。
一安心。
施術中の胎動が比較的強かったのですが、施術後も数時間よく胎動があったということでした。
これが逆子の灸をしていていつも不思議に思うところで、胎動がほとんどいつもと変わらなかったのに頭位になっていることも多いんです。
確かによく胎動があった時に頭位になっていることが多いですが、絶対にそうだとも言えません。
生まれる前から個性があるように感じます。
動く強さも違いますし、手をよく動かす子や足をよく動かす子、、、みんな違います。
お腹の中でいつも激しく動いていたからさぞや賑やかな子になると思っていたら、出産後はすごく静かな赤ちゃんでした、なんて言うお話も聞きます。
お灸の結果で性格判断とかできないかな?
と思ったりもします(デキマセン笑)。
さて、今日は逆子について。
逆子になる原因は、ほとんどの場合で不明です。
胎盤の位置や子宮の形、臍帯などが原因だと産婦人科検診で診断されることは実際には少なく、ほとんどのケースで原因はわからないと言われます。
時代が進めば解明されるかもしれませんが現時点では。。。です。
原因が分からないからこそ悩まれるようです。
食事がいけなかった?
体を冷やしたから?
昔タバコ吸ってたから?
ストレスが関係しているかも、、、
親はいつでも子どものことが心配です。
自分のせいかも、、、と考えがちです。
でも、原因はほとんどで不明なんです。
推測にすぎません。
多くの逆子は頭位になるんです。
心配なら担当医に聞けばきちんと情報を教えてくれます。
出産という大仕事を控えて心配になるのは当たり前です。
そんな心配な気持ちがあれば、遠慮せず相談しましょう。
その上で自分のできることをやっていけば良いんですからね。
アイシングをしないという選択
仲間とアイシングの話をするとよく出てくる話題があります。
それは山本昌投手のこと。
今日はそのことを書いてみます。
【鉄腕 山本昌投手】
昨年50歳でプロ野球引退をした山本昌投手。
高校卒業とともに中日ドラゴンズ入団。
1988年に初勝利をあげ2015年に中日を引退するまで、沢村賞、3度の最多勝、41歳でノーヒットノーランなど結果を残し続けました。
通算219勝、防御率3.45。
その投球術にはたびたび感動させられました。
本当に素晴らしい投手です。
【アイシングをしない投手】
そんな山本投手ですが、超一流の投手であると同時にアイシングをしない投手として有名です。
ご本人が様々な場面で何度もアイシングはしないということを言われていますので、野球ファンでなくとも聞いたことがある方もおられることでしょう。
山本投手の他にもアイシングをしないプロ投手は世界中にいます。
2013年に生涯ヤンキースとして引退したクローザーとして超有名なマリアノ・リベラ投手もアイシングをしなかったようです。
絶妙なコントロールとカットボール主体の投球で652セーブという驚異的な記録を打ち立てた鉄腕投手です。
山本投手は生涯ドラゴンズ、リベラ投手は生涯ヤンキース。
ちなみに、リベラ投手も山本投手もプロになってしばらくはアイシングをしていたようです。
試合後はほとんどのチームやトレーナーがアイシング指示を出しますからね。
山本投手はアイシングすると肩が重く感じたため20代の頃には止めたようです。
リベラ投手についてはよく分かりませんが、当初はトレーナーの指示通りアイシングをしていたようです。
その後、肘の痛みが悪化し最終的に肘のクリーニング手術を受けています。
あくまで推測ですが、「アイシングをしても肘の問題が出た」という一つの結果を経験したことでアイシングへの信頼感を無くし、アイシングを止めたのかもしれません。
【アイシングと故障の関係】
アイシング単独のケアでは肩や肘の傷害を予防することはできません。
これは間違いない事実であり、私がこれまでの経験でも同様に感じます。
アイシングは「痛める原因」を考えて行うケアではありません。
以前の記事にも書きましたが、アイシングはあくまでケアの一手段であり、やるべきことは他にもたくさんあります。
フォームチェック、ストレッチ、エクササイズ、トレーニングの在り方、、、
選手個々に違うでしょう。
現代でもアイシング至上主義のトレーナーがいるかは疑問ですが、他のケアを全くせずにアイシングだけに重きを置く考えは非常に危険です。
ケアのための下準備くらいに考えておくと良いと思います。
また、アイシングに限らず、選手は個々に体質が違いますしケアへの考え方もその方法も違います。
アイシングをしないという選択肢もあるし、実際にそういう選手もいる。
山本投手やリベラ投手は「しない」選択をしたということです。
【当院のアイシングケア】
私自身は、選手が自分なりのケアをしていて実際にそれで効果が出ていれば良いと考えています。
100%確実な効果を期待できるケアは今のところ存在しません。
私がアドバイスすることはありますが、最後はやってみたときの選手の感覚を重視します。
鍼灸院でもアイシングに対するご質問を受けます。
その際も、アイシングをするように強制的なアドバイスをしたことはありません。
*急性外傷などで応急処置としてアイシングすることはあります。
しないならしないで良いのです。
何度も言っていることですが、選手個々に合った方法が最優先です。
また、急性外傷の応急処置以外の場面で通常のアイシングを投球後に行うのは「冷やしすぎ」です。
投球後のケアとしては、アイシングレベルまで冷やさず、冷水によるクーリングやその他のクールダウンやコンディショニングをミックスするケアが良いと考えています。
【累積疲労を最小限に】
投球傷害で一つ言えるのは「疲労をためないこと」が肩痛や肘痛の予防への重要な要因になるということです。
そんなのわかってる。
そう思うかたがほとんどだと思いますが、だからこそ疲労するのは仕方ないと諦めてしまっているケースもまた多いのです。
当たり前ですが、疲労がたまれば同じフォームもパフォーマンスも維持できませんし、怪我もしやすくなります。
疲労をためないことでパフォーマンスは向上しますし、疲労をためない動作を追求することは効率の良い投球につながります。
まぁ、効率と勝率は比例しないのでそこが勝負ごとでは問題なんですが。。。
疲労を蓄積しないための方法論は個人により様々でしょうが、疲労の蓄積は何一つ良いことがありませんからね。
スポーツを真剣にやれば疲労は必発します。
野球で言えば、どんなにフォームが綺麗な(と言われている)投手でも肩や肘の負担がないということはあり得ません。
フォームが良ければ怪我をしないとは言えませんし、フォームが良ければ相手に勝てるわけでもありません。
良いと言われているフォームも、数年後にはフォームへの考え方が変わっていることさえあります。
いつも最高のパフォーマンスができる選手は技術や精神力などの他に、自らの身体の状態を把握したり調整したりするコンディショニング能力にも長けています。
どうすれば疲労の出現を最小限に出来るのか。
どうすれば出た疲労を蓄積させないのか。
そして、どうすれば勝てるのか。
これを考えて実践していくのが大切です。
【自分なりの方法を】
野球に限らずスポーツをやるのは様々なシーンがありますし、楽しみ方も様々です。
プロとアマの違いもありますし、休日に試合だけ楽しむというのもスポーツの一つの在り方です。
共通するのは、
「上手くなりたい」
「勝ちたい」
「楽しみたい」
ということ。
野球をやるのは選手自身です。
自分の身体は自分にしか守れません。
最終的には試してみたことしか自分のものにはなりません。
情報に左右されるのではなく、実際に自分で試しながら自分にとっての最良の方法を見つけていくことが大切だと思います。
朝が最悪なんです、、、産後の腰痛と背中の痛み(鍼灸治療)
産後の体調変化は誰にでも起こりますが、程度によっては日常生活に支障がある場合もあります。
「ぜんぜん平気だったよ~」
という方もいますし
「二人目考えてたけど不安、、、」
というくらいつらい経験をされた方も。
腰痛の他によくある産後のトラブルが背中の痛みや張り感です。
腰の痛みと同時に出ることも多く、特に肩甲骨周囲の張りを感じるケースが多いです。
これは就寝中の姿勢、育児でのしゃがみ動作、授乳中の姿勢、抱っこなどの負担がかかりやすいところが肩甲骨から背部中央あたりだからです。
赤ちゃんのお世話をする時は、どうしても背中を丸めた姿勢が多くなります。
逆に前胸部は閉じてしまいます。
沐浴、授乳、オムツ換え、抱っこ、おんぶ、ベビーカーを押す姿勢、、、
この背中の張りが腰まで影響することもあります。
セルフケアにはいろんな体操などがありますが、授乳中のママさんにオススメしているのが「タオルケット(無ければバスタオル)」を使ったストレッチです。
丸まってしまった背中や閉じてしまった胸をタオルケットを使って伸ばしていきます。
やり方はいたって簡単。
①タオルケットを準備します。
②タオルケット1メートル幅に折って、クルクル丸めます。
*長さ1メートルくらいの丸太をタオルケットで作るイメージです。
③丸めたタオルケットの上に仰向けに寝ます。
*タオルケットの上に骨盤~背骨~頭まで載るようにします。
④膝は立てて、腕は床にたらします。
⑤全身できるだけ脱力します。
⑥このまま2~5分寝たままリラックスします。
この体操の途中で腰や首などの痛みを感じることもあります。
痛みを感じたときは、ゆっくり息を吸ってゆっくり吐くを繰り返します。
ゆったりした呼吸をしながらタオルの上でモゾモゾと少し動きます。
続けていくと傷みが軽くなっていきます。
1日1回を1週間くらい続けてみると効果を実感できると思います。
*ストレッチ感が物足りない方はタオルケットの上にバスタオルを巻いて直径を大きくしてみましょう。
ポイントは、できるだけ脱力すること。
最初の30秒くらいで身体の位置を微調整したり、力が入ってないか確認しながら力を抜いていきます。
いったん力を入れてみると脱力する感覚がつかみやすいです。
特に首から胸にかけて力が入りやすいため、そのあたりの脱力を確認しましょう。
*当たり前ですが、、、
スマホなどを操作しながらやると脱力できないため効果がありませんのでご注意を!!
簡単なケア方法ですが猫背、肩こりのケアとしてとても効果的です。
お試しを!
【産後の腰痛と背中の痛み】
主訴:起床時に腰と背中が痛む、足が少しむくむ
考察:腎虚
施術:鍼灸
経過:バスタオルストレッチをアドバイス。3回目の施術時には背中の痛みが1/5ほどになる。5回目の施術時には腰と背中の痛みはなくなる。
勝手に変わる身体~バレーボール選手・肩の痛みと腰痛(鍼灸治療)
昨日、調子が悪かった洗濯機がついに。。。
さようなら洗濯機。
実は鍼灸院って洗濯物が大量なんです。
大量の施術着にバスタオル、2台の洗濯機がフル回転してますからね~
午後は野球の練習(私が練習するわけではないですよ)に行く予定にしていたのですが、急遽洗濯機を買いに走りました!
機能はシンプルで良いので丈夫で長持ち、加えて今回は2日以内に納品が条件でしたが、店員さんもあれこれ助けてくださって無事今日納品にこぎつけました。
昨日は他にもバタバタだったのですが、ホントに助かりました~
店員さんありがとうございました!!
さてさて、今日は身体の変化について。
【勝手に変わる身体】
スポーツをしていれば、特に筋トレなどしなくてもある程度筋力が上がっていきますよね。
筋力が変われば身体の動きも変わります。
身体のバランスも変わります。
好む好まざるに関わらずフォームなども自然に変わります。
良い方向へ変わることもありますし、その逆もあります。
バランスをとるような(あるいは崩さないための)エクササイズを取り入れたり、今の自分の身体状況を認識することでも様々な変化を良い方向へ持っていくことにつながります。
「なんとなく調子が良い」
「なんとなく調子が悪い」
どちらもスポーツ選手なら誰しも経験があるはずです。
怪我の影響などで調子が崩れた場合は本人もすぐ気づきますが、特に思い当たることが無くても調子を崩すことがありますよね。
調子が良い時に気にする選手は少ないですが、調子が悪ければ気にするのが当然ですよね。
もちろんメンタル要素も考えなくてはいけませんが、知らず知らずに自然に変わってきた身体要素も考えていくことが大切です。
【感覚と現実】
施術とはまた別の話になりますが、調子が良いときほど身体の状態を気にする選手もいます。
その時の状態をビデオに記録しておき、調子を崩した時に立て直す参考にする選手も多いです。
また、選手が自分の調子を判断する際に重要な部分を占めるのがプレーしているときの感覚です。
「この感じでできている時は調子が良い」
などということを誰しも漠然と感じています。
動きは変わっていなくても感覚が変わった時もあるでしょうし、現実に動きそのものも変わったというような場合もあるでしょう。
ただ、感覚と実際の動きはかけ離れていることも多いものです。
感覚だけを優先しているとイメージだけが独り歩きしてしまうこともあります。
1か月に1、2度は練習や試合を映像として記録し確認しておくと良いです。
映像はたくさんのことを教えてくれます。
見るだけで調子が良くなることもありますからね。
【誇張される記憶】
「理由が分からないけどとても調子が良い」という状態はそう長く続くものではなく、必ず一段落します。
その時は実際に調子が悪くなっているのではないのですが、あまりにも良い状態を経験するとそれが一段落した時に「悪くなった」と錯覚するものです。
良かった時の身体の感覚やその時の感情は記憶のなかで誇張されてしまいます。
調子が出ない時ほど、過去のプレーが実際よりも良かったように感じてしまいます。
また、その記憶がプレーの基準になります。
「あの最高のプレーができた時の感覚」
をついつい追い求めてしまいます。
それが錯覚に近い感覚だと認識していればそう問題は起こりません。
急いで取り戻そうと焦らず、日々の練習をしっかり進めていけば良いだけです。
しかし、そううまくコントロールできないのが感情というもの。
良かった時の調子に戻そうとあれこれやるうちに本当に調子を崩してしまいます。
そんな罠にはまらないために必要なのが、自分の身体状況や精神状況を客観的に把握できる能力、異常を感じた時に整える能力。
誰にも必要な能力ですが、スポーツ選手にとっても重要な能力です。
【バレーボール選手の肩の痛み・腰痛のケース】
主訴:肩の痛み、腰痛
考察:トレーニングの中で背部筋の筋力(特に広背筋)が上がったことで、スパイク時の動作が本人が気づかないうちに肩に負担のかかる動きになっていたと考えられました。また、もともとあった腰痛(腰部の筋緊張)がそれを助長したと推測されました。
施術:鍼灸、エクササイズ
経過:計4回施術し肩の症状は消失。腰痛は軽減するも長時間練習した翌日はダルさと痛みが出る。現在、腰痛への施術を継続中。