ブログ

2018 / 01 / 31  22:56

帯状疱疹後の神経痛(鍼治療)

年明けすぐのこと。

以前に帯状疱疹後の神経痛で施術に来られた方からお電話が。

「ナカムラさん、帯状疱疹よ!神経痛なの!!」

またなったんですか?!

「あ~私じゃなくて友達が」


いやーびっくりしました。

 

てっきり再発したもんだと。

帯状疱疹を繰り返す方もいらっしゃいますからね。



お友達の方は、帯状疱疹になって間がない方で、湿疹はほとんど消えかかっていましたが、まだ名残があるという感じ。

体をみてもずいぶんお疲れが溜まっていたようでした。

施術が早かったということもあり、2回施術した時点で痛みはほとんど気にならないくらいまで軽減しました。

 

そもそも痛み自体もそれほど強くはなかったですし。

肌が敏感なのか鈍いのか分からないような何とも言えない感覚が残っているということなので、そのあたりが軽減したら終了です。

 

そこが時間かかる部分なんですけどね。



帯状疱疹は、ヘルペスウイルスが引き起こす疾患です。

この帯状疱疹のヘルペスウイルスというのは、水ぼうそうにかかった方なら誰でも持っています。
*水ぼうそうは治りますが、ヘルペスウイルスは神経節に隠れて残ります。

そのウイルスが何らかの引き金で活性化すると帯状疱疹となって出てくるとされています。

中年期以降に多いですが、20代30代でもあります。



今回は早期の回復でしたが、それにはご本人の体力や疱疹の状態、施術開始までの期間などが関係します。

 

今回はタイミングも良く、ご本人も普段から運動していて体力もありましたから良い方向へ向かいました。

 

帯状疱疹後の神経痛は、ブロック注射や鍼灸治療など何らかの対応をしていても、症状がほぼ無くなるまでに数か月かかることも少なくありません。

特に頭皮や背中に出た場合は自分ではよく見えないため発見が遅れることがありますから、異変を感じたら変わった発疹がないかチェックし早めに皮膚科を受診するようにしましょう。

神経痛などが残っている場合は追加のお薬やブロック注射などを行うことが多いようですが、鍼灸もお役に立てると思います。

当院では、熱感があるような場合は鍼治療を主にし、慢性期の神経痛には鍼灸治療と手技療法を組み合わせて施術しています。



帯状疱疹の始まりは湿疹がまだ出ていない状態から始まります。

何も赤みや湿疹が出ていないのにチクチクしたり痒かったりします。

表現は人によって様々ですが、ムズムズ感、痒み、ピリピリ感、ゾワゾワする感じ、いつもと違うひどい疲労感などの違和感だけがあります。

その後に赤い斑点が出たり小さな水泡がポツポツ出たり、水泡が集まるように出てきます。

ほとんどの水泡は米粒くらいから小豆くらいまで大小様々ですが、ごく小さな水泡の場合もあります。

いつもと違う痒みだったり、広範囲に痒かったり、チクチクピリピリするような変な痒みを感じた場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

しつこく言いますが、可能な限り早期に治療を開始するのが治療を長引かせないポイントです。

2018 / 01 / 17  07:51

リラックスと気のゆるみ

「身体がいつも通りになってきたな」

 

 

年末年始の休みが明けて半月がたつ今日この頃。

 

そんな感じの方、いらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

「年始の仕事始めはどうも身体がだるい」

 

「立ちくらみがすることがある」

 

「休み明けはよく偏頭痛がする」

 

そんな感じに年明けを過ごした方は、休み中にちょっと身体がなまっていたのかもしれません。

 

 

 

なまる

 

なんて言うと、筋力が落ちるような状態を想像するかもしれませんが、そこまでいく前の状態。

 

何となくキレが悪い感じ。

 

だらーんと緩みすぎた状態です。

 

気の緩みなんて表現もありますよね。

 

緩んでるくらいに留めておければ良いですが、それが過ぎると気も抜けるし腰も抜けてしまいます。

 

ぎっくり腰が休み明けに多いのもそんなことが関係しています。

 

 

もちろんリラックスすることに善し悪しはないですし、緊張があれば弛緩もないとバランスがとれません。

 

しかし、普段強い緊張を強いられている状態から急にリラックスモードの生活になると一気にドーンと深く身体が緩みます。

 

人間、急な変化にはうまく対応できないものです。

 

普段はないのに立ちくらみがしたり、偏頭痛が起きてくるのがその現れです。

 

休暇があると必ず風邪をひく、、、ぎっくり腰になる、、、アトピーの痒みが強くなる、、、

 

そんな方もたくさんいらっしゃいます。

 

 

 

たまの休み。

 

ゴロゴロしても良いし、食っちゃ寝しても良い。

 

休むことも必要です。

 

でも動くことも必要。

 

どちらも必要です。

2018 / 01 / 13  22:01

日々の暮らしが体をつくる

年末年始に実家に帰省した時、ふと昔のことを思い出しました。

 

今日はそのことを。

 

 

 

私が中学生の頃にある人から言われたことがあります。

 

「中村くんって、歩き方、変わってるよね」

 

え?( ̄Д ̄;)マジで!?

 

はい、本人全く気づいていませんでした。

 

それで日常生活もスポーツもできていましたし、特に走るのには自信がありましたからね。

 

 

 

この時に指摘された歩き方を簡単に言うと

 

「膝を曲げて歩く」

 

そんな歩き方です。

 

モデルの人のように膝を伸ばす歩き方の対極にあるような歩き方。

 

膝が曲がっているため、当然股関節も通常より深く曲がっていたはずです。

 

何故こうなったか分かりませんが、おそらく小学校までの通学路が影響していたんだと思います。

 

 

 

私が通っていた道のりは、けもの道のようなキツい上り下りの山道でした。

 

平坦なところなどなく、狭い土の道。

 

しかも道のど真ん中には、いつも小川のように水が流れていました。

 

この山道の上り下りを毎日繰り返していたため、自然と膝を曲げる歩き方が身についていたのだと思います。

 

ついでに、体力も凄まじくつきました(笑)

 

当時の私は、根っから山の人間だったんだと思います。

 

 

 

さて、中学校で歩き方を指摘されてからしばらく、何だか恥ずかしくなったのを覚えています。

 

変に歩き方を意識したりして。

 

人並みに思春期でしたからね(笑)

 

で、膝を伸ばして歩こうとしたら、すぐに腰が痛くなりました(笑)

 

当時は深く考えないですぐに元の歩き方に戻しました。

 

俺には合わないんだな、というくらいの感覚でした。

 

小さい頃から剣道をやっていましたが、剣道も前の方が(膝を曲げていた方が)調子が良いと感じたこともあり膝を意識することも無くなりました。

 

 

 

でも、不思議なもので、田舎から神奈川に来てから自然と膝が伸びてきたんです。

 

ある時、ビデオに映った自分を見て

 

「あれ?なんか違うな、、、」

 

その違和感は、膝が伸びた歩き方をしていた自分を見た違和感でした。

 

剣道もしなくなり、趣味の登山もしなくなり、山道なんて全く歩かない。

 

硬いアスファルトで舗装された平坦な歩道を歩くためには、膝を伸ばしていた方が都合が良いんです。

 

 

 

これは歩き方一つとった話ですが、環境、食事、仕事、スポーツ、意識(有意識、無意識)、、、いろんなことで自分というものが決まります。

 

それは固定化されたものではなく、流動的なもの。

 

当たり前のことですが、お正月はそんなことを思いました。

2018 / 01 / 08  21:17

産前の腰痛と産後の腰痛(セルフケア)

産前や産後に腰の痛みや疲労感が出ることがありますが、、、

 

産前と産後では状況が違います。

 

 

産前に言われるのは

 

「腰がパンパンで、、、」

 

産後に言われるのは

 

「腰がフラフラで、、、」

 

 

 

パンパンとフラフラでは全く違いますよね。

 

また、痛みの質も違います。

 

 

 

妊婦さんの体は、出産に向けてホルモンバランスに変化が起こり、どんどん緩んでいきます。

 

それ自体は正常なことですし、起こるべき反応です。

 

その緩みは出産直後がピークとなります。

 

 

 

十月十日お腹の中にいた胎児が出産とともに外界に出てくると、それまでパンパンになっていたお腹はスカスカの状態です。

 

重心も上ずっています。

 

 

 

この緩んだ体は、産後に回復していきます。

 

母乳育児では、乳頭への授乳刺激が回復を促進します。

 

母乳育児でない方はちょっとケアしておくと回復が早まります。

 

治療院で行う場合は、鍼灸治療とともに重心を下げながら緩みを戻していくと腰に安定感が出てきます。

 

自宅(本来は出産直後が効果的)でケアする場合は、乳頭を刺激する、また至陰(しいん)や三陰交(さんいんこう)などのツボへのお灸が効果的です。

 

特に出産早期にちょっと熱めのお灸をすえると子宮の戻りを加速します。

 

よく子宮の収縮を狙って赤ちゃんに授乳させることが行われますが、お灸をすえると更なる効果が期待できますよ。

 

 

*入院中はお灸が出来ませんので、ご家族に頼んで三陰交を強めに押してもらってください。自分で押しても効果が薄いです。

10秒くらい、ぐいーっと親指で痛いくらいに押すと良いですよ。

1