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キャッチャーの投球動作と股関節の痛み~トレーニングと身体感覚~
今日は高校生キャッチャーに出ていた股関節の痛みについて。
キャッチャーは過酷なポジションです。
夏場の試合は猛烈な暑さに耐えなくてはいけませんし、冬場の基礎トレーニングは思い出すだけで脂汗が出る選手もいると思います。
練習でも試合でも、常にスクワットをしているようなものですし精神面での負担も大きいですよね。
そんな過酷なポシジョンのため、肩や肘だけでなく、膝や股関節など全身の故障が多いポジションでもあります。
長くキャッチャーを定位置にしている選手で、膝や股関節の痛みの経験がない選手はいないのではないでしょうか?
膝や股関節の負担はキャッチャー特有な姿勢の影響もありますが、スローイング時の足の使い方からの影響で痛みが出ることもよくみられます。
特に、上半身が強いとフットワークを使わずに投げてしまったり。
*フットワークと言っても実際に足を使うことだけではありません
*下半身から身体全体の機能を考えていく必要があります。
指導者からは素早いスローイングを繰り返し言われるのが当たり前ですし、自身の気持ちの焦りがそうさせることもありますよね。
現在では、試合でも練習でも捕球から投球、または二塁への着球までの時間を計測することもありますから、気持ちが焦るのも無理はありませんね。
*キャッチャーならまず右投げですから、そのつもりで書いていきます。
さて、キャッチャーとしてのフットワークが身に付いていないケースでは、体が開いたままスローイング動作に入ります。
この時は、主に身体の上の力を使って投げています。
体が開いていても、全身がうまくリンクしていればまだ良いのですが、それが利いていないと股関節の負担が非常に大きくなります。
*あまりいないタイプですが、左股関節よりも右股関節をうまく使って投げるキャッチャーもいます。
地面→足~膝~股関節~骨盤~脊椎~肩甲骨
と力がつながっていれば負担は分散されます。
これが股関節から急に始まってしまうと、股関節に負担が集中してきます。
股関節~骨盤~脊椎、、、となっていればまだ良い方で、、、
重心が後ろに残り、脊椎の機能が使えず股関節と肩甲骨に頼る投げ方になることも。
そうなると、今度は股関節の負担よりも肩関節の負担が大きくなります。
肩肘を傷めたことがあるキャッチャーは後重心になっていることが多いです。
キャッチャーならば様々なケースを想定してフットワークやポジショニングの練習をしていると思いますが、この時に足でしっかり地面を捉える感覚を養うことが大切です。
この地面を捉えることが無意識にできるようになるまで繰り返しやることです。
よく行われている片足で立って投球したり、四股のトレーニングをしたりすることも、ただ繰り返していたのではもったいない練習になってしまいます。
四股のトレーニングなども、単純な筋トレや股関節の可動域にだけ意識を置くのではなく、地面、足、肋骨(胸郭)、首、頭など全身に意識を送ることで地面と体がつながり腰と腹が座ってきます。
どんな単純に思える練習メニューでも、体の感覚を意識しながら行うと効果的な練習になります。
しっかり「立つ」ことがスポーツの基本ですからね。
便秘と気詰まり~呼吸と体操~
【便の詰まり】
便秘、便の詰まりですね。
便秘に悩む女性は非常に多いです。
この便秘。
便になった最初の頃は苦痛が強いですよね。
お腹が張ったり、痛かったり。
【便秘の常態化】
便秘の方では何年あるいは何十年も便秘状態が続いていることも少なくありませんが、
「相変わらず便秘なのにこの頃あんまり辛くないな~」
そんな時は要注意です。
代わりに、肌荒れしたり、腰に痛みが出ていたり、肩こりが強くなったりしていませんか?
便を出そうと腸が運動しているのに出ない、、、張る、、、痛い、、、
しかもそれが何年も。
そのため便秘の治療薬を常用されている方もいらっしゃいます。
その状態が続いていると腸は押し出そうとするのを諦めてしまうんです。
これは自然の成り行き。
そうなると張りや痛みは軽減しますが、更に頑固な便秘状態になっていきます。
【気詰まり】
便の詰まりは気の詰まり。
気の詰まりのことを東洋医学では「気滞」と言ったりしますが、運動は気滞の改善に有効なんですね。
やりすぎはいけませんが。
便秘外来でも、大抵は適度に運動するようアドバイスされます。
昔からある、いわゆる「腹式呼吸」や「ラジオ体操」でもちゃんと効果がありますよ。
ポイントは「ゆったり」やることです。
【ゆったり呼吸】
腹式呼吸やラジオ体操のコツは、呼吸をゆったりやること。
腹式呼吸もお腹を意識しながらゆったりやるのがポイントです。
もちろん吸った空気は肺に入りますが、感覚としてはお腹の空気を動かす感じ。
最初は意識しないと全くできない方もいらっしゃいますが、意識しなくてもゆったり出来るようになってくれば最高です。
*完全にいつでもどこでもゆったり、というのは難しいです。
ラジオ体操も3~5倍の時間をかけてゆっくりやります。
普通なら3秒で終わるポーズなら、15秒かけてやるわけです。
まずは痛いところがあれば無理をせず、気持ち良い範囲でやると良いですね。
思考停止?
「わけがわからない感じ、、、」
そんな時ってありますよね。
日常のいろんなことが重なって何も考えられない。
考えたくない。
何もやりたくない。
そんな時。
そんな時は体調も崩しやすいもの。
と言いますか、既に崩しているんですよね。
崩しているからこそ考えたくもなくなる。
体は意識によって変化します。
無意識、潜在意識によっても変化します。
考えられない、考えたくない、考えないようにしている。。。
思考停止、、、でしょうか?
でも、それは既に意識にのぼっている部分。
人間は機械のようにスイッチで意識を切ることはできません。
切ろうとすれば、それは心の奥に潜るだけ。
奥に潜れば、後は溜まっていくだけです。
塩素入りのプールの水でも溜まっているだけでは傷んでしまいます。
疲労や気持ちも溜めるだけではいつかパンクしてしまいます。
心と体は分けられません。
心がどうにもならないなら、体をちょっと変えてみる。
セルフケアでも何でも良いんですよ。
当たり前のように聞こえるかもしれませんし、綺麗ごとのように感じるかもしれません。
でも、最後は自分で踏み出すことです。
逆子が戻った後~逆子のお灸その後~
逆子の灸では逆子が戻った後が大切です。
ほとんどの方で、逆子が戻るとそのままご出産(普通分娩)にいたります。
再び逆子となることはほとんどありません。
当院で逆子のお灸を受けられた方も、逆子が戻った後は自宅でのセルフケアに切り替えています。
治療院でのお灸は終了となりますが、セルフケアだけは出産まで続けてもらうようにしています。
「後が大切」だと言うのは、産後に関わってくるから。
産後のママさんはゆっくり休むことがなかなか出来ないですよね。
赤ちゃんとの新たな生活がスタートするわけですし、産後すぐに職場復帰される方も多いです。
先日ご出産されたママさんも、3ヶ月で職場復帰する予定とのことでした。
そんな忙しいママさん。
産前のケアがそのまま産後の体調に活きています。
より良い体調で出産を迎えることで、産後の体調もより良いものになります。
治療院でお灸をしている時にアドバイスしているエクササイズも、逆子だけでなく同時に腰のケアにもなるようなものをお話しています。
セルフケアで自分の体を自分で良くしていく。
これに勝るものは無し。
ここを目指したいですね。
肩肘のクーリング~最近のご質問から~
しばらく更新していないFacebook、、、
質問箱と化しています笑
投球による肩肘の痛みのケア方法やアイシング(クーリング)についての質問をよく受けます。
それほどケアのやり方で悩んでいる選手が多いということですね。
実際に見て状態を確認しないと何とも言えないのですが、メッセージで確認できる範囲でできるだけお答えしています。
さて、最近のご質問は(治療院でのものも含む)
・冷やした方が良いのか?温めた方が良いのか?どうやって判断すれば良いか?
・アイシングしたら痛みがなくなったが、投げても大丈夫か?
・腕全体が張っているが、どこをアイシングしたら良いか?
・いつまでアイシングすれば良いか?
・痛みは無いがアイシングした方が良いか?
・チームで必ずアイシングしなければならないことになっているが、自分には合わない気がする
・冷たいシャワーを肘にかけるのはダメか?
・足首も痛いが、同じようにアイシングして良いか?
以上のようなものが多いです。
他のご質問もありますが、ほとんど内容が同じなのでまとめさせていただきました。
具体的なクーリングのやり方へのご質問もありますが、一番多いのは、、、
・冷やすのか?温めるのか?
・子どもの場合はどうするか?
この2つが圧倒的に多いです。
クーリングについて私の考えをまとめると、、、
・個人差があり、最終的には自分の体に聴くしかない
・投球傷害の治療のために行うものではない
・痛みを抑えるためではなく、血液循環の改善のために行う
こんなところです。
【冷やす?温める?子どもは?】
結論から言うと、その時の体の状態によります。
一番手っ取り早いのは、選手本人が試してみることです。
みもふたもない、、、と思われるかもしれませんが、やっぱりこれが一番なんです。
選手本人が試すことが条件です。
他人が試しても、選手本人に適切かどうかは分かりません。
選手本人がクーリングを試してみて、それを気持ち良いと感じるならOKです。
もし不快に感じるなら、やめておけば良いと考えます。
クーリングは麻痺するほど冷やすことが目的ではありません。
気持ち良いと感じる範囲で冷却して肘や肩の熱感をとる。
そんな感覚です。
ですから、極端に冷やしたり長時間やらないようにします。
特に子どもでは皮下脂肪層も筋肉層も薄いため短時間になります。
*お風呂などで体全体を温めたり冷やしたりしても判断は難しいです。
寒い季節は温かいお風呂をほとんどの方が気持ち良く感じますし、夏場なら冷たい冷水浴を気持ち良く感じます。
それはあくまで全身状態での判断材料で、局所的に行うクーリングは肘や肩だけに行って試してみることが必要です。
【治療としてとらえない】
特に注意してもらいたいのは、クーリングを治療と同じように考えないことです。
クーリングだけで投球傷害が予防できるわけではありませんし、肘や肩の痛みがとれるわけでもありません。
いったん痛みが軽くなったとしても、痛くなった原因を改善しなければ痛みは再発してしまいます。
そこを考えていくのが最も大切なことです。