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2016 / 11 / 30  23:46

股関節が痛い。トレーニングと身体感覚

 

今日は高校野球キャッチャーに出ていた股関節の痛みについて。



 

キャッチャーは過酷なポジションです。

夏場の試合は猛烈な暑さに耐えなくてはいけませんし、冬場の基礎トレーニングは思い出すだけで脂汗が出る選手もいると思います。

練習でも試合でも、常にスクワットをしているようなものですし精神面での負担も大きいですよね。



 

そんな過酷なポシジョンのため、肩や肘だけでなく、膝や股関節など全身の故障が多いポジションでもあります。

長くキャッチャーを定位置にしている選手で、膝や股関節の痛みの経験がない選手はいないのではないでしょうか?



膝や股関節の負担はキャッチャー特有な姿勢の影響もありますが、スローイング時の足の使い方からの影響で痛みが出ることもよくみられます。

特に、上半身が強いとフットワークを使わずに投げてしまったり。

*フットワークと言っても実際に目立つかたちで足を使うことだけではありません。

*下半身から身体全体の機能を考えていく必要があります。

 

指導者からは素早いスローイングを繰り返し言われるのが当たり前ですし、自身の気持ちの焦りがそうさせることもありますよね。

現在では、試合でも練習でも捕球から投球、または二塁への着球までの時間を計測することもありますから、気持ちが焦るのも無理はありませんね。



*キャッチャーならまず右投げですから、そのつもりで書いていきます。



さて、キャッチャーとしてのフットワークが身に付いていないケースでは、体が開いたままスローイング動作に入ります。

閉じたままということもありますが、これは少ないですね。

閉じていても開いていても、主に身体の上の力を使っています。

体が開いていても、全身がうまくリンクしていればまだ良いのですが、それが利いていないと肩や股関節の負担が非常に大きくなります。

*あまりいないタイプですが、左股関節よりも右股関節をうまく使って投げるキャッチャーもいます。ですが、膝の負担なども大きくなります。

 

力がつながっていれば負担は分散されます。

 

 



これが股関節から急に始まってしまうと、股関節に負担が集中してきます。

股関節~骨盤~脊椎、、、となっていればまだ良い方で、、、

重心が後ろに残り、脊椎の機能が使えず股関節と肩甲骨に頼る投げ方になることも。

そうなると、今度は股関節の負担よりも肩関節の負担が大きくなります。

肩肘を傷めたことがあるキャッチャーは後重心になっていることが多いです。



キャッチャーならば様々なケースを想定してフットワークやポジショニングの練習をしていると思いますが、この時に足でしっかり地面を捉える感覚を養うことが大切です。

この地面を捉えることが無意識にできるようになるまで繰り返しやることです。

地味ですが確実なトレーニングです。

よく行われているトレーニングでもありますが、意識をもってやることが大切です。

よく行われている片足で立って投球したり、四股のトレーニングをしたりすることも、ただ繰り返していたのではもったいない練習になってしまいます。

四股のトレーニングなども、単純な筋トレや股関節の可動域にだけ意識を置くのではなく、地面、足、肋骨(胸郭)、首、頭など全身に意識を送ることで地面と体がつながり腰と腹が座ってきます。

どんな単純に思える練習メニューでも、体の感覚を意識しながら行うと効果的な練習になります。



しっかり「立つ」ことがスポーツの基本ですからね。