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2016 / 08 / 31  07:11

寝るころに痒くなってきて~アトピー性皮膚炎と首肩こりの鍼治療とカッピング~

先週末は治療とはまた別の仕事に忙殺されていました。

治療中はずーっと動いている状態ですから、じーっと座っているのはツラいですね。

まぁ、これもまた精神修養だと思うことにしますかね。




【梅雨からひどく、、、】

さて、アトピーのお話。

先日ご来院された方は、夜(就寝前や就寝直後)のかゆみが強い方。

長年塗り薬と内服薬でコントロールされてきたということでしたが、今年の梅雨頃から薬の強度をあげても効果が出にくくなっているとのこと。

かゆみだけでもどうにかしたいとご来院されました。



アトピーでは悪化する要因がいくつかあります。

代表的なものは

・季節
・食事
・ストレス(が消化不良の時)
・アレルゲン

などです。

季節の影響はかなり強いものがありますが、春先に悪化しやすい方や冬の乾燥が悪化要因になる方などお一人お一人違います。



夏場は比較的良い状態を保てることが多いのですが、今年のように天候不順が続くと影響が出やすくなります。

特に今年は台風の影響もありますから、症状の変動も大きくなっているのかもしれませんね。




【夜のかゆみ】

夜のかゆみは、血液循環や体温なども関係してきます。


夜のかゆみが出やすい方では、

姿勢として起きている(立っている、座っている)

布団に横になる

副交感神経が優位になる
心臓への静脈還流が増加

血液循環が増加
体温、皮膚温上昇

かゆみ


こんな流れもあります。



お風呂からあがった直後のようなものです。

アトピー性皮膚炎では入浴中または入浴後にかゆみが増強することが多いですが、これは身体が温められること、また副交感神経が優位に働きだし血液循環が増加することで起こります。

血液循環が良いこと自体は大歓迎なのですが、急激な変化がかゆみを誘発しているんです。

そのため、お風呂からあがる時に水シャワーを浴びると身体が冷やされ過敏になった皮膚の知覚神経が沈静化されますし、皮膚の毛細血管も収縮するためかゆみが軽減します。

夏場ならば、冷水とまでいかなくても常温水のシャワーでかゆみをコントロールするのもアリですね。




【ツマリを解消する】

アトピー性皮膚炎のような皮膚症状であっても筋骨格系の状態をみていくのが私のやり方です。

といいますか、私は医師でなく鍼灸マッサージ師なのでそれしかありません。

脊椎と関節まわりのコリ・ツマリを解消することで、皮膚症状の軽減につながります。

また、今年のように台風の影響で雨(湿気)の影響が強い時は、水分代謝を促すようなツボもよく使います。


アトピー性皮膚炎の方は肩こり腰痛などを感じておられる方が多いです。

ご自宅で皮膚に対するセルフケアの他に、肩こりや腰痛などへのセルフケアもやっているというケースも多いです。

その際に、肩や腰だけでなく、肩こりがあれば肘や手のコリ、腰痛があれば膝や足のコリをセルフマッサージなどでケアしてみると良いですね。

アトピーの症状に対しても思わぬ効果があるかもしれませんよ。




【夜間のかゆみが強いアトピーのケース】
主訴:かゆみ(特に夜間)、首肩こり
考察:浮腫があるが皮膚表面は乾燥している。脊椎まわりのコリが強い。
施術:鍼、カッピング
経過:施術開始後1ヶ月は順調にかゆみが軽減していったが、2ヶ月目はかゆみ症状の変化なし。その間もコリは軽減していった。3ヶ月目(現在)に入るころから再びかゆみが軽減している。夜間のかゆみはほとんど気にならなくなっている。