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世界一
かなり久しぶりの更新になってしまいました。
鍼灸なかむらです。
私はいたって元気、と言いますか人生で最も元気かもと思うくらいですし、院の胡蝶蘭も元気に咲いてくれました。
さてさて、、、
いきなりですが、世界一というのはかなりのパワーワードですよね。
ずいぶん前のことですが、あるかたと話したことで、ずーっと心に引っかかっていたことがあります。
「世界一の◯◯と言い切るお店があるんですよ!凄いですよね〜なかなかそんなこと言えないですよねぇ」
その話を聞いた時、それは凄いなと思いました。
でも
「うちの鍼灸も世界一ですよ!」
と言いかけて、そうは言えなかったんですよね。
なんとなく言ってはいけない気がして。
それをずーっと考えていたんです。
何故言えなかったのか、言うべきではないと思ったのか。
何気ない会話の中での一瞬でしたから、軽い感じでそう言ってしまえば笑い話の一つとして終わったでしょう。
でも、自分にはそうできなかった。
それどころか世界一って何だろうとという強烈な違和感が残りました。
その話からずっとそのことが鍋の焦げ付きのように頭に残っていました。
有り難いと思います。
自分の鍼灸をそう言う観点から考えたことがなかったですから。
世界一というのはいろんな事柄や分野に存在します。
世界一と断言できることもあるでしょう。
しかし、私の場合はひたすら技術を追って研鑽を積むことしか頭になかったため他と比べることを考えたことがありませんでした。
これまで発表されている論文や報告などで一つの症状に対して、どういう施術で、どのくらいの期間で改善しているかというような統計は出ています。
そういうものと比較したことはありますし、一刻も早く今の苦痛や問題を鍼灸で改善するのが鍼灸師としての自分の務めだと思っています。
しかし、世界一の鍼灸って何だろう、、、
それは考えたことがありませんでした。
そもそも鍼灸に世界一が存在するのだろうか。
改めてそのことを考えた結果に至った結論が、鍼灸に世界一などないという答えです。
その世界一には、目の前に人が存在していないような気がするからです。
たとえあったとしても他と比較して出てくる答えではないと思います。
あるのは
世界一鍼を打つ鍼灸(院)とか、世界一来院数が多い鍼灸(院)とか、世界一の大きさの鍼灸院とか、、、
そういう話になるのだと思います。
私は鍼灸師であり、目の前のかたに全力を尽くして施術するだけなんです。
きっと医療従事者はみんなそういう思いなんだと思います。
目の前の人に全力を尽くす。
独りよがりにならないために比較することも必要ことしれませんが、それよりも目の前の人に全力を尽くすこと。
それ以外にないと言うか、そのことしか意識にないような気がします。
それはきっとこれからも変わらない。
他と比べてあーだこーだ言うのは私のすることではありませんし、私が評価できることでもありません。
私の施術を受けたかたが結果がどうだったのかを知っているのであって、私が知るわけでもなく私が言うべきことでもありません。
比較しようがない医療という分野で私が世界一と言ったとしても滑稽ですよね。
あの違和感はそう言うことだったのだろうと思います。
この答えが出て、とてもすっきりしました。
私は全力を尽くすだけ。
今までと何も変わらない。
これまで同様に学び続けたいと思います。
今日も一日頑張ります!