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子どもの肩こり/マッサージ、エクササイズ、ストレッチ
子どもの肩こり。
実はけっこうあります。
ほとんど気づかれませんが、大人なみにカチコチの子どもさんも決して珍しくありません。
現代病なのか、昔からそうだったのか、それはわかりませんが。
お子さん本人は肩こりを感じていないことがほとんどです。
体が硬いとか、頭痛がするとか、たまに寝違えることをキッカケにご家族が気づくケースが多いです。
ひどいと大人の四十肩のように肩の関節が硬くて鉄棒や逆立ちなどが出来ないお子さんも。
子どもの運動能力についてはいくつか報告書を読んでいますが、凝りの実態はどうなんでしょうか。
まだそういう報告書は読んだことがないんですよね。
子どもだから肩凝りなんかあるはずない、という先入観があると調査もされないかもしれません。
で、今回のケース。
鉄棒をやった時に肩周りの硬さに気づいたとのこと。
身体をみていくと、肩周りだけでなく背中なども硬さがあり円背傾向でした。
マッサージ、エクササイズ、ストレッチを行いました。
円背傾向のため股関節の硬さが出ていましたので、それにはエクササイズとストレッチで対応しました。
後は、鉄棒で遊ぶ時にできるような簡単なエクササイズをアドバイスして終了しました。
子どもは特にスポーツをしていなくても生活の中で自然に身体を動かしています。
ちょっと見ていても、無駄に動いていたりしますよね?
大人からすれば無駄に大袈裟に騒いで動いているのですが、子どもにとってはそれは自然なことで、動きそのものが遊びであり、会話(対話)であり、感情表現でもあります。
無駄なことは一つもないんですよね。
全てが成長のプロセス。
まぁ、正直なところ、育児をしているとそうおおらかに言ってられない時がありますけどね。
知っている言葉が増えたり、考えと行動が一致してきたり、話し方が大人びてくると動きは小さくなります。
成長するにつれておおはしゃぎしたりすることも減ってきます。
身体で表現しなくても言葉で伝えられる部分が増えてきます。
でも、考えてみてください。
身体を使って何かをするというのは、単純な運動機能のためではありませんよね?
大人でも、ダイエットのためや身体を鍛えること以外に楽しみとして運動することがあります。
たまに無性に身体を動かしたくなることもあります。
普段は物静かなのに地域の運動会やお祭りになると急に人が変わったようになるかたもいらっしゃいます。
小さなお子さんがご家庭にいて、たまに子どもと遊んで身体を動かすと気持ちがスッキリするという方もいらっしゃいます。
そんなふうに、運動は心の部分も関わってきます。
そんな大切な面もあります。
環境や時間が許す限り子どもには身体を動かして遊んで欲しいものです。
産後に出た腰痛とうつ症状の鍼灸治療
産後は体調面の変化が大きい時期です。
それは妊娠中もですが。
妊娠前より妊娠後の方が元気になったという方もいれば、どうも体調がすぐれないという方もいらっしゃいます。
人それぞれ体質も違いますし環境も違いますから、体調の変動も人それぞれです。
そして、産後の不調は出産による身体的変化と育児やもろもろのことによる身体的・精神的な負担が絡み合っているためその症状は複雑になることがあります。
産後の体調不良でよくあるのは腰痛、肩こり、母指の腱鞘炎などの痛みの症状が有名ですが、特にどこが痛いわけではないけどやたらと疲れやすくて、、、というような場合もあります。
ある、と言うよりそれが一番多い。
とにかく「疲労」です。
必死に育児をするうちに自分のことはどうしても後回しになってしまいます。
「気づいたら1日終わってた」
そんなことが普通にあります。
特に初産、初育児では勝手が分かりません。
自分の体調をつかみにくく、気づいたら無理をしてた、ということも。
「産後だから仕方ないのかも」
「産後の貧血のせいかな?」
「みんなそう言ってるし」
と鉄剤やアミノ酸などのサプリメントを飲んだりしながら様子をみていることも多いようです。
そのうちに食欲や日常の意欲に変化が起きてきたり、肩こりや腰痛もひどく、イライラとモヤモヤ。
そんな方が多いようです。
産後のうつは、かなり症状が強くなってから病院を受診することも多いようです。
いえ、受診はしているんですよね。
でも相談はしないまま
ただの疲れだから
他の人も同じだろうし
産後の健診や乳児健診などで診察を受けているのですが「単に育児疲れや寝不足」だと自己判断し医師に相談したことがないという話もよくお聞きします。
産後のケアでご来院されている方も
「今ならすぐに病院で治療受けようと思うんだけど、、、何ででしょうね、当時は思いつかなかったんですよね」
というようなかたが。
それだけ育児は大変だということですし、毎日必死。
冷静でいるのはなかなか大変なことです。
というか冷静でいられる日が一日もない、みたいなこともザラですからね。
今回のママさんも、とても強い疲労感を感じておられました。
健診では鉄欠乏性貧血もなく良好ということでしたが、寝不足や諸々の疲労により腰痛もひどくなる一方という状況。
とにかく疲労回復と血液循環を考えながら鍼灸治療を中心に組み、骨盤周囲筋群のケアも同時に行いました。
野球肘の鍼灸治療とカッピング
当院にはスポーツ傷害の鍼灸治療目的でご来院される方もご来院されますが、その中でも最多なのが野球で生じた痛みです。
今回は、バッティング時に肘に痛みが出ていたケースです。
・ボールを打ちこむ数を増やすと左肘が痛くなる
・右投げ左打ち(小学生のころに左打ちに変更)
・肘痛の既往無し
トスバッティングやティーバッティング、マシンでのバッティングなど、バットを数多く振るうちに少しずつ肘へ負担がかかっていたと考えられました。
お話を聞く限り、クラブチームの練習日以外は毎日のように自宅近所のバッティングセンターに通っていたのも影響が大きかったか。
この選手もいつもと同じように投球と打撃のシーンをビデオ撮影してきてもらい一緒にチェック。
そこで気になったのが肘・股・膝関節の使い方。
コンパクトなフォームで上半身の回転で打つタイプで、上肢の操作にはあまり気を使ってこなかったようでした。
「ボールに当たる=コンパクトなスイング」
という考えにより
「上半身の回転重視」
「股関節以下の回転がほとんど無い」
また、上半身の回転をいきなりトップスピードに持っていくために肩甲骨周りや上肢の動きを抑えすぎており、リストの力でバットをコントロールしていました。
こういうケースは珍しいことではなく、比較的体格に恵まれていてパワーもある、、、でも柔軟性は低いという選手に多い印象があります。
もちろんコンパクトなスイング自体は悪いことではないのですが、股関節や上肢の動きまで省いてしまうとせっかくの力が活かせなくなります。
身体というのは多くの筋肉をバランスよく使うほど柔軟な動きを出せます。
よく「脱力」というキーワードが言われますが、これは筋力を使わないということではなく、1つの筋肉に頼らずバランスよく身体を使うということです。
今回のケースで言えば、上半身に遊びがなく股関節や肩甲骨の動きを活かせていないことで、その周辺の筋肉は「動く」ためではなく「固定する」ために働いてしまいます。
治療では、うまく身体が操作できるように、うまく動かない筋肉や関節部分がスムーズに動くように施術していきました。
具体的には、頚部の右回旋・左右の肩甲骨の内外転・股関節の回旋の動きが改善するようにすること、下肢外側の筋緊をとることを中心に鍼やカッピング、マッサージを施術しながら、肘と膝の連動の感覚を覚えてもらうようにしました。
もちろんセルフケアとして動的なエクササイズも組み合わせながらです。
筋肉の緊張や疲労をとるために鍼灸やマッサージは有効な手段ですが、野球に限らずスポーツ選手へのケアで大切なのは、筋肉や関節をケアすることに平行して良い動きをつくっていくことだと考えています。
注意:当院ではフォームチェックは行ってもフォーム指導は行いません。あくまでメディカルチェックという意味での確認や情報共有のために行います。フォームをチェックすればどこに負担がかかりやすいか、どこを施術すればよいか分かりますから。チームの指導者にはそれぞれの方針のもとに個々に指導しています。そこに私が余計な一言を言ったら選手は迷ってしまいます。施術時にしか指導できない私が中途半端な話をするのはアドバイスではなく余計なお世話で無責任です。