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投げると肩が痛い。野球での肩の痛み(鍼灸治療)
野球肩と言っても症状はいろいろ。
痛む場所もそれぞれですし、その痛む度合いも様々です。
痛みが出る動作もいろんな段階があります。
そんな野球肩(投球傷害)で、痛む場所がしょっちゅう変わるケースがあります。
割と短いスパンでフォームを変えている選手に多い印象です。
あ、もちろんフォームは常に変わっていきますけど。
良くも悪くもフォームが固まっていないため、疲労や痛みが出るとすぐにフォームに影響が出ます。
そのため負担がかかる場所も変わる。
結局は、かばいかばい投げているために痛む場所がよく変わるということが起きてきます。
選手本人が
「何かオカシイ」
「もっと良くなるのでは?」
と感じているからこそフォームを変えている。
あまり大きくフォームをいじると何が良いか分からなくなってしまいます。
いつまでたってもフォームが安定しないということにつながります。
全体のバランスを見ることも大切ですが、時には一点に集中することも必要です。
良い動きの部分に意識を集中することで、周りの動きも良くなってくることがありますからね。
さて、施術する側としてはですが
「痛みの悪循環を断つ」
これを最優先に施術していきます。
痛む場所がよく変わるケースでは、
・フォームそのものに原因がある場合
・フォームには問題がなくても痛みが出る身体状況がある場合
この2つを考えなくてはいけません。
もし後者の場合なら、どんなにフォームを変えても痛みが改善しません。
痛みの原因はフォームだけとは限りませんからね!
【痛む場所がよく変わる野球肩のケース】
主訴:肩の痛み(その時によって場所が変わる)
施術:鍼灸
経過:痛みは施術4回目には無くなったが、筋肉のアンバランスが目立つためその後もしばらくケアを継続した。
【カッピング(吸玉、吸角)の場所】どこにやるのが効果的?ツボ?筋肉?セルフカッピングの注意点は?
当院ではカッピングをよく行います。
逆子の灸や小児はりでご来院されたかたには用いませんが、その他のかたはカッピングと鍼灸を併用した施術をよく行います。
そんなカッピングについてよく聞かれること。
「どこにつけるんですか?」
カッピング施術前に大まかな施術内容やカッピングの説明をしている時にこういったご質問を受けることがあります。
「背中につけるんですか?」
「どこにつけると効くんですか?」
「ツボですか?」
「首にもやりますか?」
「跡はどのくらいで消えますか?」
他に
「他の人から見えるところはちょっと抵抗が」
「プールに行く予定があるのであまり跡がつくと目立ちそうで」
という方もいらっしゃいます。
「もう、どこでも良いからどんどんやって!」
という方が多いのですが、それでも首など目立つ場所は必ず確認します。
首や明らかに外から見える場所にカッピングを行う必要があると感じる時は、必ずカッピングをしても大丈夫か事前に確認しています。
無理にカッピングを行うことはありません。
さてさて
カッピング施術中に聞かれる「どこに?」というとき。
これは
カッピングをする場所の判断基準
という意味でのご質問で
なぜそこに?
ということですね。
「ツボにつけるんですか?」
「場所が決まっているんですか?」
「左右で違う場所にやるんですか?」
「頭痛なのに背中にやるんですか?」
「皆さん同じ場所ですか?」
「痛いところにやるんですか?」
「痛いところにはやらないんですか?」
というようなことです。
これに対する答えとしては
「臨機応変です」
ということになります。
身も蓋もないと思われるかもしれませんが、そんなものなのです。
まず、基本的にカッピングを行う場所は決まっていません。
私は特別な場合を除いてカップをたくさん着けることをしませんし、事前に場所を決めて行うことはありません。
たくさんカップを着ける鍼灸院では、背中や足など全体で30個くらいは着けていると思います。
マニュアル的にカップを着けるツボを最初から決めている院もあります。
ひとまず、一般によくカッピングを行われている場所を参考のために書き出してみます。
- 項部(頚百労というツボ付近)
- 肩甲帯付近(肩井、天宗、臑兪、中府などのツボ付近)
- 背部全体(大椎、背部兪穴などのツボ付近)
- 骨盤帯付近(八髎穴、居髎などのツボ付近)
- 下肢(殷門、委中、承山、風市、血海、陰陵線、足三里、条口、湧泉などのツボ付近)
このあたりが一般によく行われています。
場所は様々ですので、その場所に合わせて装着しやすいようにカップの大きさを調整します。
カッピングの場所を決める際には、ツボに合わせてカップをつける時もあるし、皮膚や筋肉の状況をみて場所を決めるときもあります。
筋肉が凝っている場所に着けることもありますし、逆に柔らかすぎるくらいになっている場所に着けることもあります。
基本的に場所は決まっておらず、その場その時の状態次第で変わります。
左右で同じところに行うこともありますし、片側だけ行ったり、わざと場所をズラして行うこともあります。
自覚症状は腰痛でもカッピングを肩に行うようなこともありますし、腰だけにカッピングを行うこともあります。
場所はバラバラです。
痛いところに行うこともありますし、そうでないことも多いです。
痛いところにやらないというわけでもありません。
姿勢や症状でだいたいの当たりはつけていますが、その方その時によって変わるので実際にみてからでないと確定できません。
目的によっても変わります。
臨機応変ということなのですが、文章に書いて説明しようとすると上のように長ったらしい説明になってしまいます。
私がカッピングを行うときは
◉皮膚…皮膚の緊張、凝り、温度、湿度、色、動き、肌理、癒着、過去の怪我や手術など
◉筋肉…筋肉や筋膜の緊張、凝り、萎縮、膨隆、動き、全体的な硬さ、部分的な硬さ、癒着、過去の怪我や手術など
◉特定のツボの作用
この皮膚・筋肉・ツボの3つを考慮しながらカッピングを行う場所を決めます。
この判断基準は鍼灸師によって違いますし、施術の組み立ての中でも変わります。
カッピングだけを行う人もいますし、鍼や灸を併用したり、マッサージを併用するなどいろいろなケースがありますから。
その時の状態や状況に合わせて適宜選択するということで、どれが正しいということはありません。
カッピングによる作用の中で最も有名であり重要なのが血液やリンパ液など体液循環への作用です。
どこにカッピングをすれば効率よく循環に変化を起こせるのか。
そのために筋肉や皮膚の緊張をみたり、冷えや熱、温度や乾湿をみたり、ツボをみながら判断していくわけです。
お一人お一人カッピングを行う場所は違います。
一定の決まった場所はありません。
使用するカップの数も違います。
吸着する圧や時間も違います。
症状によっても違いますし、たとえ同じ人であってもその時によって場所が変わります。
体は日々変化しています。
たとえ自分では感じなくても。
【ご自宅でセルフカッピングを行うなら】
上にはごちゃごちゃと書きましたがそれは私がカッピングを行う時の話です。
自分で首凝りや肩凝りのケアのためにカッピングをするなら、気持ち良いところにやればOKです。
ただし、捻挫など怪我の急性期や炎症が起きている場所には行いません。
軽く足が浮腫んでいるような時は良いのですが、浮腫があまり強いところも避けます。
◉首や肩で凝りを感じる場所
◉カップをつけてみて気持ちの良いところ
この2つが自分でわかりやすいですし、失敗がありません。
よくわからなければ試しにカップを軽くつけてみて、そこが気持ちが良ければ基本的には問題ありません。
あとは、商品の説明書に書いてある取り扱い方や吸着時間を目安にすれば良いです。
時間としてはだいたい数分です。
効果を出そうと欲張って強くつけたり長時間つけるのはやめましょう。
くれぐれも「カップを着けたまま寝てしまった」というようなことがないように!
時々すごく痒くなるんです。首肩凝り・痒み(鍼灸治療)
痒みという現象は不思議です。
ジワジワと。
いきなりグワッと。
湿疹が出ているところだけではないですよね。
湿疹がひどいところが一番痒いとも言えませんよね。
痒みが強いところが一番治りにくいとも言えません。
全身に出たり部分的に出たりもしますよね。
痒みの出方はいろいろです。
当院の痒み対策は、鍼またはカッピングを中心に行っています。
皮膚に痒みが出ているのはあくまで現象の一つです。
鍼灸治療では、皮膚に痒みがあるから皮膚を施術するわけではありません。
身体全体を考えながら施術を組み立てていきます。
「あの痒みがなくなった」
そうなると私も嬉しいです。
「好きなことができるようになった」
なんて言われると、ホントに良かったな~と思う一時です。
【不定期に痒みが増すアトピーのケース】
主訴:全身のかゆみ、首肩こり、腰痛
施術:鍼、カッピング、セルフケアエクササイズ
経過:治療開始から1か月で手足の痒みはほとんど出なくなったが手首の痒みが残存。2か月目で背中と顔の痒みも半分程度に軽減したが、手首の痒みは残存。3か月目で顔と手首以外の痒みはなくなる。
骨盤ってどうなの?産後に腰が痛い(鍼灸治療)
「出産後から腰が痛くて」
とご来院された方。
助産師さんの指導を守ってきちんとベルトも着けて骨盤体操?をやられていたようです。
骨盤周りの筋肉も下肢の筋肉も比較的良好な状態でした。
産後に腰痛が起こると
すぐさま
「骨盤が、、、」
に考えがつながることがあります。
しかし
骨盤の形どうのより他の要因が強いケースも多いのです。
そして
骨盤は形よりも使い方が大切です。
慣れない育児に奮闘する中で、、、
上の子どものことも、、、
仕事の復帰も気になる、、、
子どもに挟まれ寝返りもうてない、、、
そんなお話もよく聞きます。
知らず知らずにいろんな負担がかかっています。
身体的にも
精神的にも
多くのストレスがかかってきますよね。
筋肉
筋膜
呼吸
姿勢
循環
思っているより表に現れてくることが沢山あるものです。
【産後に腰の痛みが続いていたケース】
主訴:腰が痛い
施術:鍼灸
経過:自宅で簡単なエクササイズ。日中の痛みは施術開始1か月ほどで無くなった。起床時の痛みは軽くなるも残っていた。2か月ほどで起床時の痛みも気にならなくなった。
緊張と呼吸
スポーツでも
仕事でも
日常でも
緊張する時ってありますよね。
もちろん私も緊張する時があります。
不思議なもので、嬉しい時でも、怒っている時でも、悲しんでいる時でも緊張ってするんですよね。
緊張を
感じるのか
感じないのか
その違いがあるだけ。
その一つの目安が
「呼吸」
とっても大切なことだからこそ
意識にのぼらない。
それが呼吸です。
逐一意識していては疲れてしまいますよね。
だから呼吸は半自動。
全自動でないのがミソ。
普段は無意識。
何も考えなくても勝手に呼吸しています。
特別な時だけ意識にあがる。
深呼吸、アクビ、気持ちを落ち着かせようとする時などは意識的に呼吸を大きくしたり小さくしたり。
一日のうちでそんな時はほんのわずか。
ほとんどは無意識の呼吸です。
呼吸が平常と変化していれば緊張しているしるし。
固くなっていたり
強くなっていたり
時には止まっていたり。。。
よく
息を詰める
って言いますが、、、
簡単に言えば、息を止めています。
しかも無意識に。
ちょっと考えれば一大事ですよね。
息してないんですから。
でも、そんなことが起こるのが緊張。
緊張していれば
それが無意識でも
平常の身体の営みとは違ってきます。
緊張に気づくこと。
呼吸に気づくこと。
身体も心も、今の状態に気づくからこそ整えることができる。
心。
呼吸。
身体。
いかに整えるのか。
大切ですね。
精進あるのみです。