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2016 / 07 / 07  06:25

身体をゆるめる・PMS(鍼灸治療)

月経前になるとどうも体調が悪くなったりイライラしたり、、、

 

そんなことありませんか?

今日はそんな話です。

 

 

 

【PMS(月経前症候群)ってナニ?】

PMSは月経前症候群という日本語名の通り、月経が始まる約1週前ころから様々な不快な症状が起きてくる状態のこと。

 

月経前に現れる症状は、その内容や程度は個人差が大きく、ほとんど気にならない方から日常生活に支障が出るほどつらい症状が現れる方まで様々です。

 

数日間仕事が手につかない、、、

料理もできないほどつらい、、、

一日中寝て過ごしている、、、

痛み止めは10年来の友達、、、

 

そんな方がたくさんいらっしゃいます。

私は男なのでその本当の痛みやつらさはわからないのですが、お話を聞いているだけでも大変なのは伝わってきます。

 

ご来院された方のお話を聞いていると、月経に対する恐怖心さえ伝わってくることがあります。

毎月やってくる苦しみ。

それでもなにくわぬ顔をして(顔に出さないようにして)出勤したり、子育てしたり。

本当に大変な生活を送られていらっしゃる方も。

 

 

 

【PMS(月経前症候群)の多彩な症状】

PMSの症状は多彩です。

 

・イライラする
・怒りっぽくなる
・頭が痛くなる
・身体が重く感じる
・腰が痛くなる
・下腹が痛くなる
・お腹が張る
・乳房が張る
・吹き出物が出る
・肌荒れがする
・憂鬱になる
・泣きたくなる
・むくみやすくなる
・集中力がなくなる
・疲れやすくなる
・何となく落ち着かない
・肩がこる
・顔が火照る
・便秘になる
などなど

 

月経前でもこのような症状が全く無い方もいらっしゃいますし、お腹が張るだけの方も、症状が複数の方もいらっしゃいます。

また、症状の強さはその時々の体調も影響が大きいと言われています

そのため、吐き気止めや痛み止めなど複数の薬を常備しているというお話もよく聞きます。

 

 

 

【なぜ症状がバラバラなの?】

月経は女性特有の現象ですが、この月経に関係してホルモン分泌が変動することが多彩な症状を起こすことにつながるとされています

 

中学校や高校の保健体育などで月経の仕組みを学ぶときは、エストロゲンプロゲステロンなど4つか5つのホルモンしか出てきません。

確かに「月経」ということだけに的を絞ればそうなのですが、体内では実際にはもっと多くのホルモンが絡み合って作用しています。

 

月経に伴って起きてくる体調の変動に加えて、もともと冷えやすいとかムクミやすい、乾燥肌傾向などといった体質も関係してくるために症状は個人個人で違ってきます。

 

 

 

【鍼灸治療】

PMSのかたに行う鍼灸も基本的に他の場合と同じです。

 
・全身を整えるための施術
・症状別の施術

 

PMSの症状が強い方は足の緊張や浮腫が強くなっていることがあります。

そういった緊張や疲労をとることも大切にしています。

 

 

 

【月経前になると顔が火照って吹き出物が増えていたケース】

主訴:首肩凝り、顔のほてり、吹き出物、お腹の痛み

施術:鍼灸

経過:最初の3ヶ月は月経前に1回、月経終了後に1回の月2回施術。顔のほてりはまだ出るが、吹き出物は出なくなり、お腹の痛みは強い痛みは出なくなった。現在残っている肩こりの施術のためにご自分のペースでご来院されている。

 

 

【月経前から月経中にかけてお腹の激痛があったケース】

主訴:腹痛*婦人科診察で異常無し

施術:鍼灸

経過:施術開始以降の2回目の月経時は月経前はほとんど痛み無し(月経中には弱い痛みあり)。その後、徐々に施術間隔を空け現在1~2ヶ月に1回施術している。

2016 / 06 / 30  06:51

副鼻腔炎・鼻水・頭痛・鼻づまり(鍼治療)

「あのね~緑色の鼻水が出たの!」

 

副鼻腔炎の鼻づまりのケアでご来院されたお子さん、話している中で一言。

緑色の鼻水が出たのがよほど衝撃だったらしく、何だか凄く嬉しそうに話してくれました。

人見知りしない子だなぁと思いながら聞いていました。

周りは心配していても子どもは案外平気だったりしますよね。

 

 

お母さんに話を聞くと

 

「私も見ましたが、緑色というより黄緑色みたいな」

「耳鼻科で蓄膿の鼻水が流れてきてると言われています」

「今は機嫌が良いんですけど、たまに頭痛がしてくると大騒ぎして大変なんですよ」

 

こういうことは、お子さんではよくあります。

 

副鼻腔炎では副鼻腔で起きている炎症のために鼻汁が次々に作られていて、寝ている間は自然に鼻水が鼻ではなく喉の方に流れていきます。

副鼻腔炎では、鼻粘膜の肥厚などにより鼻汁が外に排出されなくなると顔面の強い痛みや頭痛が起きることがありますからね。

 

 

鼻閉感がある場合は、鼻の通りが良くなるように頭や顔まわりの施術をします。

商陽や内庭など手足のツボに施術することもあります。

症状が強かったり慢性的な場合は背中の風門、脾兪、至陽、三焦兪などのあたりもよく使います。

 

 

今回はお子さんでしたので、鍼は円皮鍼を使いました。

お子さんの場合は大人よりも敏感ですし、反応が早いのが特徴です。

 

これで夜ぐっすり寝られるかな?

2016 / 06 / 21  06:35

胎動の変化と逆子の灸

先週末に逆子の灸を受けるためにご来院されたかた。

昨日、無事に頭位になっていると診断されたとのご連絡がありました。

いやー良かったです。

一安心。

施術中の胎動が比較的強かったのですが、施術後も数時間よく胎動があったということでした。

 

 

これが逆子の灸をしていていつも不思議に思うところで、胎動がほとんどいつもと変わらなかったのに頭位になっていることも多いんです。

確かによく胎動があった時に頭位になっていることが多いですが、絶対にそうだとも言えません。

生まれる前から個性があるように感じます。

動く強さも違いますし、手をよく動かす子や足をよく動かす子、、、みんな違います。

お腹の中でいつも激しく動いていたからさぞや賑やかな子になると思っていたら、出産後はすごく静かな赤ちゃんでした、なんて言うお話も聞きます。

 

 

お灸の結果で性格判断とかできないかな?

と思ったりもします(デキマセン笑)。

 

 

さて、今日は逆子について。

逆子になる原因は、ほとんどの場合で不明です。

胎盤の位置や子宮の形、臍帯などが原因だと産婦人科検診で診断されることは実際には少なく、ほとんどのケースで原因はわからないと言われます。

時代が進めば解明されるかもしれませんが現時点では。。。です。

 

 

原因が分からないからこそ悩まれるようです。

 

食事がいけなかった?

体を冷やしたから?

昔タバコ吸ってたから?

ストレスが関係しているかも、、、

 

親はいつでも子どものことが心配です。

自分のせいかも、、、と考えがちです。

 

 

でも、原因はほとんどで不明なんです。

推測にすぎません。

 

 

多くの逆子は頭位になるんです。

 

 

心配なら担当医に聞けばきちんと情報を教えてくれます。

出産という大仕事を控えて心配になるのは当たり前です。

そんな心配な気持ちがあれば、遠慮せず相談しましょう。

その上で自分のできることをやっていけば良いんですからね。

2016 / 06 / 13  06:44

アイシングをしないという選択

仲間とアイシングの話をするとよく出てくる話題があります。

 

それは山本昌投手のこと。

 

今日はそのことを書いてみます。

 

 

 

【鉄腕 山本昌投手】

昨年50歳でプロ野球引退をした山本昌投手。

高校卒業とともに中日ドラゴンズ入団。

1988年に初勝利をあげ2015年に中日を引退するまで、沢村賞、3度の最多勝、41歳でノーヒットノーランなど結果を残し続けました。

通算219勝、防御率3.45。

その投球術にはたびたび感動させられました。

本当に素晴らしい投手です。

 

 

 

【アイシングをしない投手】

そんな山本投手ですが、超一流の投手であると同時にアイシングをしない投手として有名です。

ご本人が様々な場面で何度もアイシングはしないということを言われていますので、野球ファンでなくとも聞いたことがある方もおられることでしょう。

 

山本投手の他にもアイシングをしないプロ投手は世界中にいます。

2013年に生涯ヤンキースとして引退したクローザーとして超有名なマリアノ・リベラ投手アイシングをしなかったようです。

絶妙なコントロールとカットボール主体の投球で652セーブという驚異的な記録を打ち立てた鉄腕投手です。

山本投手は生涯ドラゴンズ、リベラ投手は生涯ヤンキース。

 

ちなみに、リベラ投手も山本投手もプロになってしばらくはアイシングをしていたようです。

試合後はほとんどのチームやトレーナーがアイシング指示を出しますからね。

山本投手はアイシングすると肩が重く感じたため20代の頃には止めたようです。

リベラ投手についてはよく分かりませんが、当初はトレーナーの指示通りアイシングをしていたようです。

その後、肘の痛みが悪化し最終的に肘のクリーニング手術を受けています。

あくまで推測ですが、「アイシングをしても肘の問題が出た」という一つの結果を経験したことでアイシングへの信頼感を無くし、アイシングを止めたのかもしれません。

 

 

 

【アイシングと故障の関係】

アイシング単独のケアでは肩や肘の傷害を予防することはできません。

これは間違いない事実であり、私がこれまでの経験でも同様に感じます。

 

アイシングは「痛める原因」を考えて行うケアではありません。

 

以前の記事にも書きましたが、アイシングはあくまでケアの一手段であり、やるべきことは他にもたくさんあります。

フォームチェック、ストレッチ、エクササイズ、トレーニングの在り方、、、

選手個々に違うでしょう。

 

現代でもアイシング至上主義のトレーナーがいるかは疑問ですが、他のケアを全くせずにアイシングだけに重きを置く考えは非常に危険です。

ケアのための下準備くらいに考えておくと良いと思います。

また、アイシングに限らず、選手は個々に体質が違いますしケアへの考え方もその方法も違います。

アイシングをしないという選択肢もあるし、実際にそういう選手もいる。

山本投手やリベラ投手は「しない」選択をしたということです。

 

 

 

【当院のアイシングケア】

私自身は、選手が自分なりのケアをしていて実際にそれで効果が出ていれば良いと考えています。

 

100%確実な効果を期待できるケアは今のところ存在しません。

私がアドバイスすることはありますが、最後はやってみたときの選手の感覚を重視します。

 

鍼灸院でもアイシングに対するご質問を受けます。

その際も、アイシングをするように強制的なアドバイスをしたことはありません。

*急性外傷などで応急処置としてアイシングすることはあります。

 

しないならしないで良いのです。

何度も言っていることですが、選手個々に合った方法が最優先です。

 

また、急性外傷の応急処置以外の場面で通常のアイシングを投球後に行うのは「冷やしすぎ」です。

投球後のケアとしては、アイシングレベルまで冷やさず、冷水によるクーリングやその他のクールダウンやコンディショニングをミックスするケアが良いと考えています。

 

 

 

【累積疲労を最小限に】

投球傷害で一つ言えるのは「疲労をためないこと」が肩痛や肘痛の予防への重要な要因になるということです。

そんなのわかってる。

そう思うかたがほとんどだと思いますが、だからこそ疲労するのは仕方ないと諦めてしまっているケースもまた多いのです。

当たり前ですが、疲労がたまれば同じフォームもパフォーマンスも維持できませんし、怪我もしやすくなります。

疲労をためないことでパフォーマンスは向上しますし、疲労をためない動作を追求することは効率の良い投球につながります。

まぁ、効率と勝率は比例しないのでそこが勝負ごとでは問題なんですが。。。

 

疲労を蓄積しないための方法論は個人により様々でしょうが、疲労の蓄積は何一つ良いことがありませんからね。

スポーツを真剣にやれば疲労は必発します。

野球で言えば、どんなにフォームが綺麗な(と言われている)投手でも肩や肘の負担がないということはあり得ません。

フォームが良ければ怪我をしないとは言えませんし、フォームが良ければ相手に勝てるわけでもありません。

良いと言われているフォームも、数年後にはフォームへの考え方が変わっていることさえあります。

 

いつも最高のパフォーマンスができる選手は技術や精神力などの他に、自らの身体の状態を把握したり調整したりするコンディショニング能力にも長けています。

どうすれば疲労の出現を最小限に出来るのか。

どうすれば出た疲労を蓄積させないのか。

そして、どうすれば勝てるのか。

これを考えて実践していくのが大切です。

 

 

 

【自分なりの方法を】

野球に限らずスポーツをやるのは様々なシーンがありますし、楽しみ方も様々です。

プロとアマの違いもありますし、休日に試合だけ楽しむというのもスポーツの一つの在り方です。

 

共通するのは、

「上手くなりたい」

「勝ちたい」

「楽しみたい」

ということ。

 

野球をやるのは選手自身です。

自分の身体は自分にしか守れません。

最終的には試してみたことしか自分のものにはなりません。

情報に左右されるのではなく、実際に自分で試しながら自分にとっての最良の方法を見つけていくことが大切だと思います。

2016 / 06 / 12  07:24

朝が最悪なんです、、、産後の腰痛と背中の痛み(鍼灸治療)

産後の体調変化は誰にでも起こりますが、程度によっては日常生活に支障がある場合もあります。

 

「ぜんぜん平気だったよ~」

 

という方もいますし

 

「二人目考えてたけど不安、、、」

 

というくらいつらい経験をされた方も。

 

 

 

腰痛の他によくある産後のトラブルが背中の痛みや張り感です。


腰の痛みと同時に出ることも多く、特に肩甲骨周囲の張りを感じるケースが多いです。

 

これは就寝中の姿勢、育児でのしゃがみ動作、授乳中の姿勢、抱っこなどの負担がかかりやすいところが肩甲骨から背部中央あたりだからです。

 

赤ちゃんのお世話をする時は、どうしても背中を丸めた姿勢が多くなります。

 

逆に前胸部は閉じてしまいます。

 

沐浴、授乳、オムツ換え、抱っこ、おんぶ、ベビーカーを押す姿勢、、、

 

この背中の張りが腰まで影響することもあります。

 

セルフケアにはいろんな体操などがありますが、授乳中のママさんにオススメしているのが「タオルケット(無ければバスタオル)」を使ったストレッチです。

 

丸まってしまった背中閉じてしまった胸タオルケットを使って伸ばしていきます

 

やり方はいたって簡単。

 

 

①タオルケットを準備します。

 

②タオルケット1メートル幅に折って、クルクル丸めます。

*長さ1メートルくらいの丸太をタオルケットで作るイメージです。

 

③丸めたタオルケットの上に仰向けに寝ます。

タオルケットの上に骨盤~背骨~頭まで載るようにします。

 

膝は立てて、腕は床にたらします。

 

全身できるだけ脱力します。

 

⑥このまま2~5分寝たままリラックスします。

 

この体操の途中で腰や首などの痛みを感じることもあります

痛みを感じたときは、ゆっくり息を吸ってゆっくり吐くを繰り返します。

ゆったりした呼吸をしながらタオルの上でモゾモゾと少し動きます。

続けていくと傷みが軽くなっていきます。

 

1日1回を1週間くらい続けてみると効果を実感できると思います。

*ストレッチ感が物足りない方はタオルケットの上にバスタオルを巻いて直径を大きくしてみましょう。

 

ポイントは、できるだけ脱力すること。

 

最初の30秒くらいで身体の位置を微調整したり、力が入ってないか確認しながら力を抜いていきます。

いったん力を入れてみると脱力する感覚がつかみやすいです。

特に首から胸にかけて力が入りやすいため、そのあたりの脱力を確認しましょう。

 

*当たり前ですが、、、

スマホなどを操作しながらやると脱力できないため効果がありませんのでご注意を!!

簡単なケア方法ですが猫背、肩こりのケアとしてとても効果的です。

お試しを!

 

 

 

【産後の腰痛と背中の痛み】

主訴:起床時に腰と背中が痛む、足が少しむくむ

考察:腎虚

施術:鍼灸

経過:バスタオルストレッチをアドバイス。3回目の施術時には背中の痛みが1/5ほどになる。5回目の施術時には腰と背中の痛みはなくなる。