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こんなので効くんですか??逆子のお灸は熱くない!
「このニオイは、、、」
往診で神社の近くを通ったら、もう銀杏の実が存在感を発揮してました。
秋はもうすぐですね~
さて、しばらく前にご来院されたかたのお話。
「お灸ってすごく熱いものだと思ってました!」
「熱くないと言われても内心ドキドキでした~」
「最初は正直疑ってました笑」
そうですよね~
いくら家庭用のソフトな温感の「せんねん灸」が普及したと言っても、熱いイメージが当たり前ですよね。
お灸には熱いイメージがあるため、ギリギリまでお灸をやらずに逆子体操を頑張っていたという方もたくさんいらっしゃいます。
やり方にもよりますが、逆子のお灸では気持ち良いくらい~少し熱いくらいの温度のお灸で充分効果があります。
*チクッとした熱さが必要なケースもあります。
*鍼灸治療を組み立てる時は「逆子」という現象だけを考えて行うわけではありませんし、鍼灸師それぞれのやり方があります。熱いとか熱くないということだけをとらえてどちらが良いということはありません。
当院で逆子の灸を行う際に用いるのは八分灸か棒灸です。
*以前は台座灸も使用していましたが、現在は使っていないため台座灸の文言は消去しました(2023/5/1)
重要なのはお灸の熱さではなく、どうやれば足が温かくなるのか、どうやればお腹が柔らかくなるのか、どうやればバランスが整うのか。
そして、呼吸が変わるのか。
それが達成できるのであれば、方法は何でも良いのです。
寝るころに痒くなってきて。アトピー性皮膚炎の痒み・首肩凝り(鍼灸治療)
先週末は鍼灸とはまた別の仕事に忙殺されていました。
院ではずーっと動いている状態ですから、じーっと座っているのはツラい。
まぁ、これもまた精神修養だと思うことにしますかね。
【梅雨からひどく、、、】
さて、今日はアトピー性皮膚炎のお話。
先日ご来院された方は、夜(就寝前や就寝直後)の痒みが強い方。
首と肩の凝りがきつくてつらいということでご来院されましたが、痒みで寝られないから余計に疲れるとのことでした。
長年塗り薬と内服薬でコントロールされてきたということでしたが、今年の梅雨頃から薬の強度をあげても効果が出にくくなっているとのこと。
アトピー性皮膚炎は、痒みが悪化する要因がいくつかあるかたが多いようです。
・季節
・食事
・ストレス(が消化不良の時)
・アレルゲン
などがよく聞かれます。
季節の影響はかなり強いようですが、春先に悪化しやすい方や冬の乾燥が悪化要因になる方などお一人お一人違います。
今年のように天候不順が続くと他の体調や痒みなどにも影響が出るとおっしゃるかたとよくお会いします。
特に今年は台風の影響もありますから、症状の変動も大きくなっているのかもしれませんね。
【夜のかゆみ】
夜のかゆみは、血液循環や体温なども関係することがあります。
夜のかゆみが出やすい方では、
姿勢として起きている(立っている、座っている)
↓
布団に横になる
↓
副交感神経が優位になる
心臓への静脈還流が増加
↓
血液循環が増加
体温、皮膚温上昇
↓
かゆみ
こんな流れで痒みが強まることもあります。
お風呂からあがった直後のようなものですね。
アトピー性皮膚炎では入浴中または入浴後にかゆみが増強するというかたがいらっしゃいますですが、これは身体が温められること、また副交感神経が優位に働きだし血液循環が増加することなどで起こります。
血液循環が良いこと自体は大歓迎ですよね。
しかし、急激な変化がかゆみを誘発してしまうことがある、という悩ましいこともあります。
お風呂からあがる時に温水でなく水のシャワーを浴びると、身体が冷やされ過敏になった皮膚の知覚神経が沈静化されたり皮膚の毛細血管が収縮するためかゆみが軽減することがあります。
夏場ならば水のシャワーでかゆみをコントロールするのもアリですね。
【ツマリ感を解消する】
アトピー性皮膚炎は皮膚の症状ですが、皮膚から筋膜・筋肉・腱・骨格も確認します。
寝ようという時にガチガチに身体が固まっていてはリラックスできませんよね。
また、今年のように台風の影響で雨(湿気)の影響が強い時は、水分代謝を促すとされているツボもよく使います。
アトピー性皮膚炎の方で肩こりや腰痛なども感じておられる方は多いです。
アレルギーマーチで花粉症も、、、というかたも多いと思います。
そもそも花粉症人口、肩こり人口、腰痛人口あたりは相当なものですからね。
ご自宅で皮膚に対するセルフケアの他に、肩こりや腰痛などへのセルフケアもやっているというケースも多いです。
その際に、肩や腰だけでなく、肩こりがあるのなら肘や手の凝り、腰痛があるのなら膝や足の凝りをセルフマッサージなどでケアしてみると良いですね。
【夜間のかゆみが強いアトピーのケース】
主訴:首肩凝り、かゆみ
施術:鍼
経過:施術開始後1ヶ月は首肩の調子が安定するとともにかゆみが楽だったが、2ヶ月目はかゆみ症状は変化なし。その間も凝りは軽減していった。3ヶ月目(現在)に入るころから再び痒みが軽減しているが、季節的な影響かもしれない。夜間の痒みはほとんど気にならなくなっている。
つながりが大切。肩凝り・肘の痛み(鍼灸治療)
鍼灸治療をしていて常に考えること。
「身体のつながり」
そんなの当たり前だろ!
そう思いますよね。
そう、当たり前。
身体はつながっているんです。
頭も
首も
肩も
胸も
腰も
手も
足も
指先も、、、
全部つながっているんです。
そのつながりは形だけではありません。
「動きのつながり」もあります。
肩こり、腰痛、手足の痛み。。。
動きが正しくつながっていないから起きてくることもあります。
バラバラに使うとそれぞれの負担が大きくなります。
大きなモノを持ち上げようとするとき、1人よりも3人、3人よりも10人で力を合わせた方が楽ですよね。
ただし、10人のタイミングや力の方向を合わせていく必要がありますよね。
10人がバラバラに動くより、揃った2人の方が良いかもしれません。
しかも多くの動きは無意識です。
いちいち考えては動けません。
少ない筋肉をフルパワーで使って動くより、より多くの筋肉をバランスよく使えれば最小限の負担で動くことができます。
力を入れることよりも、力を抜くことを考える。
必要な力を過大評価してしまうと、りきみにつながります。
力を抜くことで関節はうまく動いてくれます。
「そんなに肩肘はった生き方をしていると疲れるよ」
上の表現は、精神的な無理をするという意味で使われることが多いですが、実際の身体の使い方にも当てはまります。
肩や肘、あるいは手首などある部分に偏った力の使い方をすると、ロボットのような直線的な動きになります。
直線でも良い場合もありますが、生き物の動きは曲線や螺旋であることが多いです。
あまりに直線、どこかに力みがあると肩や肘などの関節で動きのつながりが途切れてしまうんです。
そんな身体の使い方をしていると、身体的にも精神的にも疲れてしまいます。
動きのつながりへのブロックを解消するとうまく連動できるようになります。
これはスポーツ選手にだけ当てはまるような話ではなく、普段の日常生活でも同じこと。
モノを持つ
洗濯物を干す
料理を作る
何かの動作をするときは必ず関わってくることです。
骨のツナガリ、筋肉のツナガリを考え、身体全体としてのツナガリをつくっていくことが大切です。
【肩凝りと肘の痛みのケース】
主訴:肩こり、肘の痛み
施術:鍼灸
経過:肘の痛みは2回目の施術後には強く力を入れない限り痛みは出なくなり、5回目の施術後には痛まなくなった。
現在、疲労感が強まった時にご来院されている。
お腹をこわしたら腰が痛くなって。腰の痛み(鍼灸治療)
お盆休みで心身ともに養生できました!
おそろしく体調が良く、人間休みも必要だと実感しております。
さて、お盆休み前にご来院された方。
お腹を壊した後にぎっくり腰のような強い痛みが出たとのこと。
上半身が左斜め前方に傾き、ゆっくり歩く状況。
【腹と腰】
お腹の不調はいろんなところに影響が出るものです。
今回は胃腸の不具合ということでしたが、今回の方のように腰に痛みが出ることも。
そのメカニズムは完全に解明されているわけではありませんが、、、
お腹の不調が背中や腰の痛みに関わるのは、内臓を支配している自律神経と背中や腰の筋肉を支配している神経の走行に関係しています。
そのことが鍼灸の治効理論(なぜ効くかという理屈)にもなっています。
ちなみに、腰痛の改善に効果的な「大腸兪」という腰にあるツボは、文字通りお腹の調子を整える効果があるとされています。
また、便秘や下痢など大腸の調子を崩したときによく使う「天枢」というお腹にあるツボは、急性慢性に関わらず腰痛にも効果的です。
と、腰とお腹は関わりあっています、ということですが、要は一つの身体です。
当たり前ですが、全身ひっくるめて一人の人間。
ということなんですよね。
【下痢をしたあとにぎっくり腰になったケース】
主訴:腰の痛み
施術:鍼灸
経過:施術2回を終えた時点で腰の痛みは消失。
モゾッとしたような・逆子のお灸とエクササイズ
最近、立て続けに9名ほど逆子のお灸のご依頼がありました。
知人の先生からのご紹介もあり、しっかりプレッシャーをかけられました(笑)
逆子のお灸は何故かご依頼が集中する時があるんですよね。
不思議です。
【いろいろな逆子状況】
逆子と言っても、状況はそれぞれ違います。
◎お灸を始める週数
◎胎位と胎動
◎お腹のはり具合
◎いつもの体調
いろいろです。
これらの状況次第で施術方法が変わりますし、使うツボも変わります。
【逆子のお灸のタイミング】
逆子のお灸は28週前後から行うのが一般的ですが、それ以前に行うこともあります。
逆にもっと遅い時期から始める場合もあります。
これまでに最も遅い時期から施術を開始したのは36週と2日。
その方の場合は、2日連続で施術、1日空けて、再度2日連続で施術を行った日(施術4回目)の夜に逆子が戻りました。
同じように36週に入った日から当院でお灸を始めた方で、残念ながら頭位にならなかったケースもあります。
確率から言うと妊娠後期になるほど復位する確率は低くなります。
妊娠後期になるほどお腹のはりも強くなりますし、胎児が動くスペースも狭くなってくるためです。
【胎位と胎動】
赤ちゃんの位置や姿勢も様々で、骨盤位にしても左向き、右向き、足を曲げていたり伸ばしていたり、、、
胎動が大きな赤ちゃん、胎動が少ない赤ちゃん、胎動は小さいがよく動く赤ちゃん、たまにボコンと動く赤ちゃん。。。
赤ちゃんそれぞれで違います。
お灸をすえる際は「ママさん状態」を考慮しながらお灸をすえます。
【ママさんの体質と状態】
ママさんの体質やその時の身体の状態もお灸をすえる際に考慮しなくてはならない要素です。
寒がりか、暑がりか、湿や熱がこもりやすいのか、筋肉が硬くなりやすいのか、水分代謝はどうか、お腹が張っているのか硬いのか、足の張りはどうか、、、
体質やその時の状態により使うツボも変わってきます。
【至陰の灸】
逆子のお灸では「至陰(しいん)」という小指のツボが超有名。
逆子のパターン、ママさんの体質、妊娠週数などに合わせてツボを選んでお灸をすえるのですが、やはり昔から効果的とされている至陰には強い力があります。
【お腹をゆったりさせるエクササイズ】
逆子体操と呼ばれる体操がありますが、当院で一般的な逆子体操をすすめることはありません。
近年、産科医師も逆子体操をすすめることが減ってきていますからね。
効果がハッキリしないというのが大きな理由です。
また、多くの逆子体操はポージングがキツい上に体操そのものが長時間であり、体操をやることの負担が大きいということもあります。
私がおすすめしているのは、あお向けで行う簡単なエクササイズ。
だいたい2~5分程度です。
腰痛や赤ちゃんが大きいためにあお向けがつらい方は椅子に座った姿勢で行うこともあります。
ママさんの足腰やお腹の状態をみながらその方に合わせてエクササイズをアドバイスしています。
【逆子のケース】
主訴:逆子
施術:鍼灸、エクササイズ
経過:30Wに入ったところで逆子の灸を開始。3回目の施術後の産婦人科検診時に頭位を確認。