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つながりが大切。肩凝り・肘の痛み(鍼灸治療)
鍼灸治療をしていて常に考えること。
「身体のつながり」
そんなの当たり前だろ!
そう思いますよね。
そう、当たり前。
身体はつながっているんです。
頭も
首も
肩も
胸も
腰も
手も
足も
指先も、、、
全部つながっているんです。
そのつながりは形だけではありません。
「動きのつながり」もあります。
肩こり、腰痛、手足の痛み。。。
動きが正しくつながっていないから起きてくることもあります。
バラバラに使うとそれぞれの負担が大きくなります。
大きなモノを持ち上げようとするとき、1人よりも3人、3人よりも10人で力を合わせた方が楽ですよね。
ただし、10人のタイミングや力の方向を合わせていく必要がありますよね。
10人がバラバラに動くより、揃った2人の方が良いかもしれません。
しかも多くの動きは無意識です。
いちいち考えては動けません。
少ない筋肉をフルパワーで使って動くより、より多くの筋肉をバランスよく使えれば最小限の負担で動くことができます。
力を入れることよりも、力を抜くことを考える。
必要な力を過大評価してしまうと、りきみにつながります。
力を抜くことで関節はうまく動いてくれます。
「そんなに肩肘はった生き方をしていると疲れるよ」
上の表現は、精神的な無理をするという意味で使われることが多いですが、実際の身体の使い方にも当てはまります。
肩や肘、あるいは手首などある部分に偏った力の使い方をすると、ロボットのような直線的な動きになります。
直線でも良い場合もありますが、生き物の動きは曲線や螺旋であることが多いです。
あまりに直線、どこかに力みがあると肩や肘などの関節で動きのつながりが途切れてしまうんです。
そんな身体の使い方をしていると、身体的にも精神的にも疲れてしまいます。
動きのつながりへのブロックを解消するとうまく連動できるようになります。
これはスポーツ選手にだけ当てはまるような話ではなく、普段の日常生活でも同じこと。
モノを持つ
洗濯物を干す
料理を作る
何かの動作をするときは必ず関わってくることです。
骨のツナガリ、筋肉のツナガリを考え、身体全体としてのツナガリをつくっていくことが大切です。
【肩凝りと肘の痛みのケース】
主訴:肩こり、肘の痛み
施術:鍼灸
経過:肘の痛みは2回目の施術後には強く力を入れない限り痛みは出なくなり、5回目の施術後には痛まなくなった。
現在、疲労感が強まった時にご来院されている。
お腹をこわしたら腰が痛くなって。腰の痛み(鍼灸治療)
お盆休みで心身ともに養生できました!
おそろしく体調が良く、人間休みも必要だと実感しております。
さて、お盆休み前にご来院された方。
お腹を壊した後にぎっくり腰のような強い痛みが出たとのこと。
上半身が左斜め前方に傾き、ゆっくり歩く状況。
【腹と腰】
お腹の不調はいろんなところに影響が出るものです。
今回は胃腸の不具合ということでしたが、今回の方のように腰に痛みが出ることも。
そのメカニズムは完全に解明されているわけではありませんが、、、
お腹の不調が背中や腰の痛みに関わるのは、内臓を支配している自律神経と背中や腰の筋肉を支配している神経の走行に関係しています。
そのことが鍼灸の治効理論(なぜ効くかという理屈)にもなっています。
ちなみに、腰痛の改善に効果的な「大腸兪」という腰にあるツボは、文字通りお腹の調子を整える効果があるとされています。
また、便秘や下痢など大腸の調子を崩したときによく使う「天枢」というお腹にあるツボは、急性慢性に関わらず腰痛にも効果的です。
と、腰とお腹は関わりあっています、ということですが、要は一つの身体です。
当たり前ですが、全身ひっくるめて一人の人間。
ということなんですよね。
【下痢をしたあとにぎっくり腰になったケース】
主訴:腰の痛み
施術:鍼灸
経過:施術2回を終えた時点で腰の痛みは消失。
モゾッとしたような・逆子のお灸とエクササイズ
最近、立て続けに9名ほど逆子のお灸のご依頼がありました。
知人の先生からのご紹介もあり、しっかりプレッシャーをかけられました(笑)
逆子のお灸は何故かご依頼が集中する時があるんですよね。
不思議です。
【いろいろな逆子状況】
逆子と言っても、状況はそれぞれ違います。
◎お灸を始める週数
◎胎位と胎動
◎お腹のはり具合
◎いつもの体調
いろいろです。
これらの状況次第で施術方法が変わりますし、使うツボも変わります。
【逆子のお灸のタイミング】
逆子のお灸は28週前後から行うのが一般的ですが、それ以前に行うこともあります。
逆にもっと遅い時期から始める場合もあります。
これまでに最も遅い時期から施術を開始したのは36週と2日。
その方の場合は、2日連続で施術、1日空けて、再度2日連続で施術を行った日(施術4回目)の夜に逆子が戻りました。
同じように36週に入った日から当院でお灸を始めた方で、残念ながら頭位にならなかったケースもあります。
確率から言うと妊娠後期になるほど復位する確率は低くなります。
妊娠後期になるほどお腹のはりも強くなりますし、胎児が動くスペースも狭くなってくるためです。
【胎位と胎動】
赤ちゃんの位置や姿勢も様々で、骨盤位にしても左向き、右向き、足を曲げていたり伸ばしていたり、、、
胎動が大きな赤ちゃん、胎動が少ない赤ちゃん、胎動は小さいがよく動く赤ちゃん、たまにボコンと動く赤ちゃん。。。
赤ちゃんそれぞれで違います。
お灸をすえる際は「ママさん状態」を考慮しながらお灸をすえます。
【ママさんの体質と状態】
ママさんの体質やその時の身体の状態もお灸をすえる際に考慮しなくてはならない要素です。
寒がりか、暑がりか、湿や熱がこもりやすいのか、筋肉が硬くなりやすいのか、水分代謝はどうか、お腹が張っているのか硬いのか、足の張りはどうか、、、
体質やその時の状態により使うツボも変わってきます。
【至陰の灸】
逆子のお灸では「至陰(しいん)」という小指のツボが超有名。
逆子のパターン、ママさんの体質、妊娠週数などに合わせてツボを選んでお灸をすえるのですが、やはり昔から効果的とされている至陰には強い力があります。
【お腹をゆったりさせるエクササイズ】
逆子体操と呼ばれる体操がありますが、当院で一般的な逆子体操をすすめることはありません。
近年、産科医師も逆子体操をすすめることが減ってきていますからね。
効果がハッキリしないというのが大きな理由です。
また、多くの逆子体操はポージングがキツい上に体操そのものが長時間であり、体操をやることの負担が大きいということもあります。
私がおすすめしているのは、あお向けで行う簡単なエクササイズ。
だいたい2~5分程度です。
腰痛や赤ちゃんが大きいためにあお向けがつらい方は椅子に座った姿勢で行うこともあります。
ママさんの足腰やお腹の状態をみながらその方に合わせてエクササイズをアドバイスしています。
【逆子のケース】
主訴:逆子
施術:鍼灸、エクササイズ
経過:30Wに入ったところで逆子の灸を開始。3回目の施術後の産婦人科検診時に頭位を確認。
凝りがへばりついてるんです・頑固な首肩凝り・肩甲骨周囲の凝り(鍼灸治療)
レッドソックスの上原投手がキャッチボールを始めたようです。
投げる姿を見る限り順調に回復しているようです。
慎重に、、、とも思いますが、復帰が早まることを祈っています!
さて、今日は頑固な凝りについて。
【超頑固な凝り感覚】
凝りが強くなると独特の感覚になります。
重苦しい独特の感覚。
何かが肩にへばりついているような感覚。
固まってしまったような感覚。
こっている場所の感覚が鈍くなったような感覚。
いったんこんな凝りになると、何をしても変わらないと感じることも多いです。
ご自宅で入念なセルフケアをしていても翌日はまた元通り。
そんなことを感じているかたもいらっしゃると思います。
しっかりお風呂に入って温める。
入念にストレッチをする。
時間をかけてマッサージをする。
でも、変わらない。
ありますよね。
そんなこと。
【凝りをいじめないこと】
凝りが軽いうちは体育の授業でやるくらいの一般的なストレッチなどでも変化が起きやすいため、簡単なセルフケアで改善することも多々あります。
ただ、ある程度凝りが強くなってくると、しっかりストレッチなどをしても簡単には変化を感じられなくなってきます。
むしろやり方を間違えると柔らかくするためのストレッチが逆効果になってしまいます。
「いろんなセルフケアを試したけど効果がなかった」
そんなお話もよく聞きます。
頑固な凝りを感じた時に気をつけるのは
「凝りをいじめないこと」
ゴリゴリに強く凝りを揉んでも、凝りは軽くなりません。
その時は柔らかくなりますし軽く感じるのですが、すぐに戻ってしまいます。
凝りが強くなってくると、つい強く押したり揉んだりしたくなります。
その気持ちは私にもわかります。
強く押しても揉んでも凝りが強い場所は感じない。
もっと強く。
そんな気持ちになります。
でも、この「押しても揉んでも感じない」というのは異常な感覚なんです。
普通なら痛く感じるほどの力で押しても痛くないというのは、感覚が変わってしまっているから。
この異常な感覚を基準にしてしまうと、どんどん強い刺激を求めてしまいます。
もし今セルフケアで「ギューギュー」やっているのなら、もっと優しく、そっと、ジワーっとした柔らかさでセルフケアをしてみてください。
きっと意気込んだセルフケアより効果を実感できるはずですよ。
【長年の頑固な凝りのケース】
主訴:首肩凝り、肩甲骨周囲の凝り、腰の痛み
施術:鍼灸
経過:体幹と手を中心に施術。施術開始後1ヶ月半の頃から首から肩にかけての感覚が戻ってきた。施術3ヶ月過ぎで腰の痛みは無くなった。現在、まだ首肩凝りはあるが常時気になっていた重苦しい凝り感はなくなっている。自宅でのセルフケアを行いながら、1~2ヶ月に1回の施術を継続中。
もう一度ピッチャーを~肩こり・投球時の肘の痛み(鍼灸治療)
学生時代はずっと投手をしていた方。
高校時代に肘痛を繰り返し大学時代にかなり良くなったものの、今でもある程度の球数を投げると翌日は痛くなるとのこと。
20年近く肘に痛みがあることになります。
今はリリーフとして1~2イニングのみの登板にしているが、できればまた先発投手として完投できるようになりたいということでご来院されました。
息子さんが野球に興味を持ちはじめているようで、
「今のうちにかっこいいところを見せたいんですよね笑」
とも。
わかります、その気持ち。
【繰り返される痛み】
野球肘や野球肩は、繰り返す痛みに悩まされている選手が多いです。
学生時代の怪我を大人になっても引きずっているケースもよくあります。
野球肩や野球肘を繰り返している痛みは、数週間~数ヵ月のノースローにより一時的に痛みが出なくなります。
「治ったかな?」
そんなふうにご本人が感じていることもあります。
しかし、一時的に痛みが出ていないだけのパターンが多く、何試合かこなすうちに痛みが出てくることが多いです。
これは、原因(関節の変形、フォーム、関節の柔軟性、筋肉の硬さ、身体そのもの、意識など)が改善されていないためです。
*ここでは、明らかに手術が必要な状態は除いて考えていきます。
筋肉や関節の硬さがある程度強くなると、ノースローだけで筋肉や関節が柔らかくなることはほとんどありません。
ノースローだけで対応しようとするとかなり長期間必要になるため現実的にはそうできないことが多くなると思われます。
ノースローで痛みがひくのは、一時的に炎症がおさまるなど関節周囲の環境が整ったために痛みもひいたというわけです。
全体的な筋肉の硬さなどが軽くなっていても、局所の硬さとしては残っていることが多いです。
【悪循環を断つ】
この繰り返す痛みはケアによって改善することが出来ます。
医療機関でのリハビリでも自宅でのセルフケアでも良いのですが、治りきらずに残ってしまっている部分をケアしつつ繰り返す痛みの悪循環を断つことが大切です。
地味な作業ですが、ひとつひとつケアしていくしかありません。
今回は首肩こりへの施術希望もありました。
実は、首肩こりと肘の痛みが関連していることは多いです。
と言うよりも、肘に痛みが出ている投手ではほぼ首肩こりも起きています。
その凝りに気づいているか気づいていないかという違はありますが、凝りそのものは出ています。
なので、大変申し訳ないのですが、希望がなくても必ず首肩の施術は行います(笑)
お一人お一人でケアすべき部分は変わりますが、肩や肘の局所的な硬さをとっていくこと、脊椎や股関節という体幹のケアをしていくのが基本となります。
【投球翌日に肘が痛くなる投手のケース】
主訴:肘の痛み、肩や肘の硬さ、首肩凝り
施術:鍼灸
経過:施術結果をみながら1ヶ月間は投手としての投球は控えキャッチボールのみ。2ヶ月目は3イニングまで、3ヶ月目に4イニング、4ヶ月目に5イニングと徐々に投球回数を伸ばしていった。順調に回復しており、現在は80球程度なら翌日の痛みも起こらない。