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アイシングをしないという選択
鍼灸仲間とアイシングの話をするとよく出てくる話題があります。
それは山本昌投手のこと。
今日はそのことを書いてみます。
【鉄腕 山本昌投手】
日大藤沢高校卒業とともに中日ドラゴンズ入団。
2015年に引退会見をしているが、2016年に1日だけ選手契約を結び引退試合に登板している。
1988年に初勝利をあげ2015年(引退試合は2016年オープン戦)に中日を引退するまで、沢村賞、3度の最多勝、41歳でノーヒットノーランなど結果を残し続けた。
43歳の時に自己最速143キロを記録している。
通算219勝、防御率3.45。
その不思議な安定感というか安心感にはたびたび感動させられました。
本当に素晴らしい投手だと思います。
【アイシングをしない投手】
そんな山本投手ですが、超一流の投手であると同時にアイシングをしない投手として有名です。
ご本人が様々な場面で何度もアイシングはしないということを言われています。
野球ファンでなくとも聞いたことがある人がいらっしゃるかも。
山本投手の他にもアイシングをしないプロ投手は世界中にいます。
2013年に生涯ヤンキースとして引退したクローザーとして超有名なマリアノ・リベラ投手もアイシングをしなかったようです。
絶妙なコントロールとカットボール主体の投球で652セーブという驚異的な数字を残している鉄腕投手です。
山本投手は生涯ドラゴンズ、リベラ投手は生涯ヤンキース。
ちなみに、リベラ投手も山本投手もプロになってしばらくはアイシングをしていた時期があるようです。
試合後はほとんどのチームやトレーナーがアイシング指示を出しますからね。
山本投手はアイシングすると肩が重く感じたため20代の頃には止めたようです。
リベラ投手についてはよく分かりませんが、当初はトレーナーの指示通りアイシングをしていたようです。
その後、肘の痛みが悪化し最終的に肘のクリーニング手術を受けています。
あくまで推測ですが、「アイシングをしても肘の問題が出た」という一つの結果を経験したことでアイシングへの信頼感を無くし、アイシングを止めたのかもしれません。
【アイシングと故障の関係】
アイシング単独のケアでは肩や肘の傷害を予防することはできません。
アイシングは数あるケアの中のひとつ。
それ以上でもそれ以下でもなく、アイシング至上主義のような神話めいた説を信じすぎないことです。
私のこれまでの経験でも同様に感じます。
アイシングは「傷める要素のひとつ」を対象として行うケアです。
炎症は運動すれば必ず起きます。
関節や靭帯、筋肉、筋膜などに軽い炎症は必ず起きています。
それが強くなりすぎないようにコントロールしようとする手段の一つがアイシングです。
アイシングはあくまでケアの一手段であり、やるべきことは他にもたくさんあります。
フォームチェック、ストレッチ、エクササイズ、食事、トレーニングの在り方、自分の心身への理解
選手個々に違うでしょう。
今でもアイシング至上主義のトレーナーがいるかは疑問ですが、他のケアを全くせずにアイシングだけに重きを置く考えは非常に危険です。
また、アイシングに限らず、選手は個々に体質が違いますしケアへの考え方もその方法も違います。
もともとの身体の柔軟性も異なりますし、食事の好みも食べられる量も異なります。
それが子供なら成長の個人差もあります。
それは身体の傷めかたも回復の仕方も異なるということでもあり、ケアのやり方や考え方も異なってくるということです。
アイシングをしないという選択肢もあるし、実際にそういう選手もいる。
山本投手やリベラ投手は「しない」選択をしたということです。
【当院のアイシングケア】
私自身は、選手が自分なりのケアをしていて実際にそれで効果が出ていれば良いと考えています。
100%確実な効果を期待できるケアは今のところ存在しません。
私がアドバイスすることはありますが、最後はやってみたときの選手の感覚を重視します。
鍼灸院でもアイシングに対するご質問を受けます。
その際も、アイシングをするように強制的なアドバイスをしたことはありません。
*急性外傷などで応急処置としてアイシングすることはあります。
しないならしないで良いのです。
何度も言っていることですが、選手個々に合った方法が最優先です。
また、急性外傷の応急処置以外の場面で通常のアイシングを投球後に行うのは「冷やしすぎ」だと考えています。
投球後のケアとしては、アイシングレベルまで冷やさず、冷水によるクーリングやその他のクールダウンやコンディショニングをミックスするケアが良いと考えています。
【累積疲労を最小限に】
投球傷害で一つ言えるのは「疲労をためないこと」が肩痛や肘痛の予防への重要な要因になるということです。
そんなのわかってる。
そう思うかたがほとんどだと思いますが、だからこそ疲労するのは仕方ないと諦めてしまっているケースもまた多いのです。
当たり前ですが、疲労がたまれば同じフォームもパフォーマンスも維持できませんし、怪我もしやすくなります。
疲労をためないことでパフォーマンスは向上しますし、疲労をためない動作を追求することは効率の良い投球につながります。
まぁ、効率と勝率は比例しないのでそこが勝負ごとでは問題なんですが。
疲労を蓄積しないための方法論は個人により様々でしょうが、疲労の蓄積は何一つ良いことがありませんからね。
スポーツを真剣にやれば疲労は必発します。
野球で言えば、どんなにフォームが綺麗な(と言われている)投手でも肩や肘の負担がないということはあり得ません。
フォームが良ければ怪我をしないとは言えませんし、フォームが良ければ相手に勝てるわけでもありません。
良いと言われているフォームも、数年後にはフォームへの考え方が変わっていることさえあります。
いつも最高のパフォーマンスができる選手は技術や精神力などの他に、自らの身体の状態を把握したり調整したりするコンディショニング能力にも長けています。
どうすれば疲労の出現を最小限に出来るのか。
どうすれば出た疲労を蓄積させないのか。
そして、どうすれば勝てるのか。
これを考えて実践していくのが大切です。
あくまで山本昌投手の話ですが、どの指に負荷をかけるかが肘や肩の怪我と関係すると考えていたようです。
特に最終的に「人差し指」で投げるような球種のほうが傷めやすく「中指を使うほうが怪我しにくい」という考えであったようです。
ひとりひとり骨格や筋肉が違いますし、フォーム、球の押し出し、指を切る感覚など複数要素によって変わってくるため一概には言えません。
ただ、人差し指を過度に使う動きは肘に負荷をかけやすいのは事実なのでとても参考になる第一線のかたの感覚だと思います。
【自分なりの方法を】
野球に限らずスポーツをやるのは様々なシーンがありますし、楽しみ方も様々です。
プロとアマの違いもありますし、休日に試合だけ楽しむというのもスポーツの一つの在り方です。
共通するのは、
「上手くなりたい」
「勝ちたい」
「楽しみたい」
ということ。
野球をやるのは選手自身です。
自分の身体は自分にしか守れません。
最終的には試してみたことしか自分のものにはなりません。
情報に左右されるのではなく、実際に自分で試しながら自分にとっての最良の方法を見つけていくことが大切だと思います。
朝が最悪なんです/産後の腰痛と背中の痛み/鍼灸治療
産後の体調変化は誰にでも起こりますが、程度によっては日常生活に支障がある場合もあります。
「ぜんぜん平気だったよ~」
という方もいますし
「2人目考えてたけど不安になった」
という経験をされた方も。
腰痛の他によくある産後のトラブルが背中の痛みや張り感です。
腰の痛みと同時に出ることも多く、特に肩甲骨周囲の張りを感じるケースが多いです。
これは就寝中の姿勢、育児でのしゃがみ動作、授乳中の姿勢、抱っこなどの負担がかかりやすいところが肩甲骨から背部中央あたりだからです。
赤ちゃんのお世話をする時は、どうしても背中を丸めた姿勢が多くなります。
逆に前胸部は閉じています。
沐浴、授乳、オムツ換え、抱っこ、おんぶ、ベビーカーを押す姿勢etc.
この背中の張りが腰まで影響することもあります。
セルフケアにはいろんな体操などがありますが、授乳中のママさんにオススメしているのが「タオルケット(無ければバスタオル)を使ったストレッチ」です。
丸まってしまった背中や閉じてしまった胸をタオルケットを使って伸ばしていきます。
やり方はいたって簡単。
- タオルケットを準備します。
- 長さ100~130cmくらいの丸太を作るイメージでタオルケットを丸めます。
- 丸めたタオルケットの上に頭から骨盤が載るように仰向けに寝ます。
- 膝は立てて、腕は床にたらします。
- 全身できるだけ脱力します。
- このまま2~3分リラックスします。
- 立てていた膝を伸ばして脱力します。
- このまま2~3分リラックスします。
これで終わりです。
ここから更に体幹の安定性のためのエクササイズを1~2分くらいできると良いかなと思います。
こういう体操の途中で腰や首などの痛みを感じることもあります。
痛みを感じたときは、ゆっくり息を吸ってゆっくり吐くを繰り返します。
ゆったりした呼吸をしながらタオルの上でモゾモゾと少し動きます。
続けていくと痛みが軽くなっていきます。
1日1回を1週間くらい続けてみると効果を実感できると思います。
緊張の変化は1回で感じるはずです。
ストレッチ感が物足りない方はタオルケットの上にバスタオルを巻いて直径を大きくしてみましょう。
ポイントは、できるだけ脱力すること。
最初の30秒くらいで身体の位置を微調整したり、力が入ってないか確認しながら力を抜いていきます。
いったん力を入れてみると脱力する感覚がつかみやすいです。
特に首から胸にかけて力が入りやすいため、そのあたりの脱力を確認しましょう。
簡単なケア方法ですが猫背、肩こりのケアとしてとても効果的です。
【産後の腰痛と背中の痛み】
主訴:起床時に腰と背中が痛む、足が少しむくむ
考察:腎虚
施術:鍼灸
経過:バスタオルストレッチをアドバイス。3回目の施術時には背中の痛みが1/5ほどになる。5回目の施術時には腰と背中の痛みはなくなる。
勝手に変わる身体/バレーボール選手・肩の痛みと腰痛/鍼灸治療
昨日、調子が悪かった洗濯機がついに。
さようなら洗濯機。
実は鍼灸院って洗濯物が大量なんです。
大量の着替え用の施術着、シーツ、バスタオル、2台の洗濯機がフル回転してます。
午後は野球の練習(私が練習するわけではないですよ)に行く予定にしていたのですが、急遽洗濯機を買いに走りました!
機能はシンプルで良いので丈夫で長持ち、加えて今回は2日以内に納品が条件でしたが、店員さんもあれこれ助けてくださって無事今日納品にこぎつけました。
ホントに助かりました~
店員さんありがとうございました!!
さてさて、今日は身体の変化について。
【勝手に変わる身体】
スポーツをしていれば、特に筋トレなどしなくてもある程度筋力が上がっていきますよね。
筋力が変われば身体の動きも変わります。
身体のバランスも変わります。
好む好まざるに関わらずフォームなども自然に変わります。
良い方向へ変わることもありますし、その逆もあります。
バランスをとるような(あるいは崩さないための)エクササイズを取り入れたり、今の自分の身体状況を認識することでも様々な変化を良い方向へ持っていくことにつながります。
「なんとなく調子が良い」
「なんとなく調子が悪い」
スポーツ選手なら誰しもそんな経験があるはずです。
怪我の影響などで調子が崩れた場合は本人もすぐ気づきます。
ですが、特に思い当たることが無くても調子を崩すことがありますよね。
調子が良い時に気にする選手は少ないですが、調子が悪ければ気にするのが当然ですよね。
もちろんメンタル要素も考えなくてはいけませんが、知らず知らずに自然に変わってきた身体要素も考えていくことが大切です。
【感覚と現実】
治療とはまた別の話になりますが、調子が良いときほど身体の状態を気にする選手もいます。
その時の状態をビデオに記録しておき、調子を崩した時に立て直す参考にする選手も多いです。
また、選手が自分の調子を判断する際に重要な部分を占めるのがプレーしているときの感覚です。
「この感じでできている時は調子が良い」
などということを誰しも漠然と感じています。
動きは変わっていなくても感覚が変わった時もあるでしょうし、現実に動きそのものも変わったというような場合もあるでしょう。
ただ、感覚と実際の動きはかけ離れていることも多いものです。
感覚だけを優先しているとイメージだけが独り歩きしてしまうこともあります。
1か月に1、2度は練習や試合を映像として記録し確認しておくと良いです。
映像はたくさんのことを教えてくれます。
【誇張される記憶】
「理由が分からないけどとても調子が良い」という状態はそう長く続くものではありません。
必ず一段落します。
その時は実際に調子が悪くなっているのではないのですが、あまりにも良い状態を経験するとそれが一段落した時に「悪くなった」と錯覚するものです。
良かった時の身体の感覚やその時の感情は記憶のなかで誇張されてしまいます。
調子が出ない時ほど、過去のプレーが実際よりも良かったように感じてしまいます。
また、その記憶がプレーの基準になります。
「あの最高のプレーができた時の感覚」
それをついつい追い求めてしまいます。
それが錯覚に近い感覚だと認識していればそう問題は起こりません。
急いで取り戻そうと焦らず、日々の練習をしっかり進めていけば良いだけです。
しかし、そううまくコントロールできないのが感情というもの。
良かった時の調子に戻そうとあれこれやるうちに本当に調子を崩してしまいます。
そんな罠にはまらないために必要なのが、自分の身体状況や精神状況を客観的に把握できる能力、異常を感じた時に整える能力。
誰にも必要な能力ですが、スポーツ選手にとっても重要な能力です。
【バレーボール選手の肩の痛み・腰痛のケース】
主訴:肩の痛み、腰痛
考察:トレーニングの中で背部筋の筋力(特に広背筋)が上がったことで、スパイク時の動作が本人が気づかないうちに肩に負担のかかる動きになっていたと考えられました。また、もともとあった腰痛(腰部の筋緊張)がそれを助長したと推測されました。
施術:鍼灸、エクササイズ
経過:計4回施術し肩の症状は消失。腰痛は軽減するも長時間練習した翌日はダルさと痛みが出る。現在、腰痛への施術を継続中。
【産後の骨盤】出産後、骨盤ベルトはいつまでつけるの?
寒さを感じて目覚めると雨音。
沖縄が梅雨入りしたとたん、こっちでも雨が増えてきましたね。
この季節は暑かったり寒かったり湿っぽかったり。
身体も大忙しです。
さて、妊娠中もですが、特に出産後のママさんからよくご質問を受けることに「骨盤ベルトの使い方」があります。
しっかり数えたことはありませんが、出産直後に受けるご質問では一番多いかもしれません。
そこくらい聞かれます。
妊娠前や産前にご来院された方からはほとんどこの質問を受けますし、産後に初めて来られたママさんの中には「腰痛そのものよりも骨盤のことの方が気になる」と言われる方もいらっしゃいます。
「いまの痛み」ということもあるのですが、「将来的な不安」という面が大きいのだと感じます。
骨盤がどうこうという記載はネットにあふれていますからね。
私的にはベルトよりも産前から産後にかけての数年は休みたいときに心身を休ませることができる環境を整えることが社会または家族の責務だと思います。
まぁ、こんなことを書いている私ですが、最初はそういうことが分かっていませんでした。
情けない話ですが頭ではわかっていても行動が伴っていなかったです。
世のお父さん方、お互い頑張りましょう。
【産後に使うのはどんなベルト?】
腰痛は産前産後のトラブルとしてはよくある症状です。
セルフケアとしては妊婦さん用の骨盤ベルトを着用することが一般的です。
サラシは洗濯も面倒ですし汚れやすいし締めるのにコツがあって慣れるまではピシッと決まらなかったりすぐズレてしまったりしますが、正しく使うとサポート力も高く保温効果もありますし肌荒れも少なく時代遅れとバカにできない優れものです。
サラシを綺麗に巻きたい、サラシで効果を出したいという方は、ご来院時におっしゃってください。
洗濯の仕方、干し方、お腹の状態別の巻き方のコツなどご説明します。
きっちりズレず、しっかりサポートできる方法を練習しましょう。
いやいややっぱりサラシは面倒だよという方は簡易的な妊婦さん用の骨盤ベルトでも充分代用できます。
骨盤ベルトもたくさん種類があります。
産後のケアに適しているのは「あまり幅が広くなくて、しっかりした素材のもの」です。
幅が広いタイプは、基本的に材質が柔らかくできており、形状も産前の骨盤や腰の形に合わせてデザインされているものがほとんどです。
産後はお腹がへこみ骨盤は広がった状態です。
妊娠中用の幅が広いベルトは形状が合わないことが多く、しっくりこないとか、すぐにズレてしまいます。
また、帝王切開でご出産されたママさんにとってはあまり幅広のタイプは縫合痕に当たって痛いことがあります。
産後は骨盤の部分だけしっかりサポートする幅が比較的狭いタイプがオススメです。
【骨盤ベルト、どう使う?】
産後に骨盤ベルトを使用するポイントは、腰(腰椎があるくびれ部分)ではなく骨盤と股関節をサポートするために使うということです。
サラシの場合もそこがきまるように巻きます。
骨盤が安定すれば自然と股関節も安定し、腰も安定するため痛みが楽になります。
ご来院時にチェックすると、骨盤ではなく腰にセットしていたり、骨盤の上のほうにセットしていることが多いように思います。
赤ちゃんのお世話ではしゃがみ動作が多く、どうしても上にズレやすくなってしまうため尚更ですね。
ズレてきたかなと感じたら着けなおすようにしましょう。
*サラシの巻き方は言葉で説明するのが難しいです。巻いてみて、練習あるのみです。
【ベルトをセットする場所の確認】
①太ももの外側を、膝から上に向かってなでていくと丸い骨の出っ張りに触れます。これが「大転子」です。
②それを越えてさらに上になでていくと骨盤の縁の骨に触れます。ここが「腸骨稜」です。
産後の骨盤ベルトは大転子と腸骨稜の間にセットします。
着ける時はまっすぐ立って足をコブシ1つぶん開いた状態で締めます。
実際は①で大転子を見つけ、その骨の出っ張りにベルトの縁が当たるくらいの場所にセットします。
治療院で実際に試していただくと「思っていたより下なんですね」と言われることがほとんどです。
あまり上に着けると骨盤の必要な部分が締まらず逆効果です。
【いつまでつける?】
おおむね産後2ヶ月ほどです。
この間に骨盤が安定するようにエクササイズなどを行っていきます。
恥骨結合部の痛みがある場合や腰が不安定な感じがする場合などはもう少し長く着けていただくこともあります。
【つけすぎは良くない?】
ベルトやサラシを着けるのは産後2ヶ月ほど。
ご来院されたママさんの中には「1年くらいつけっぱなしにしているんです」というようなケースもあります。
それが良い悪いということではなく、長期間使用されている方にはだいたい理由があります。
腰の痛みが続いているため仕方なく使い続けている場合が多いです。
腰痛が続いている場合などは、不安定性があるかもしれませんし、他の要素かもしれません。
育児の疲れや心身の緊張、循環の不良や浮腫、睡眠不足などの影響かもしれません。
骨盤が安定した後はベルトを着ける必要はありません。
ベルトは骨盤周囲を圧迫するため、自然な状況ではありません。
ただ、長く着けていた方が急に外すのは不安があるかもせれません。
徐々に1日の中のベルト使用時間を短くしながら、身体を慣らしていくようにしましょう。
ベルトを着けないと不安で、、、という方はひとまずベルトを着けた上でしっかり動くようにすればOK!
動く中で最終的にベルトやサラシが必要ない身体を作っていけば良いのです。
【心配しなくて大丈夫】
骨盤が歪むとか何とか、様々なことがネット上には書かれています。
それを見ると心配になってしまう方もいらっしゃると思います。
でも
心配しなくて大丈夫。
人の出産は人と呼ばれる生き物が存在するようになってからずっと続いていることです。
大丈夫なようになっています。
もちろん筋力や痛みの感受性など個人差はありますが、基本的にちゃんと回復するようになっています。
必要以上に心配してあれこれやらなくても自然に回復していきます。
出産そのものより、その後の育児や仕事との掛け持ちなど、日々の頑張りによる疲労の方がはるかに大きな影響があります。
骨盤のことを心配するのなら、そういう日々の疲れのケアを考えていく方が良いと考えています。
肩こり、花粉症にそっくり/血管運動神経性鼻炎/鍼治療
クシャミ
鼻水
鼻づまり
こう聞くと、この季節にすぐに思い浮かぶのは花粉症などのアレルギー性鼻炎。
医薬品のCMも雑誌でもTVでも見ない日がありません
以上の3つの症状はアレルギー性鼻炎の3徴とも言われていますからね。
しかし今回は少し違うケース。
「検査で花粉アレルギーは無いと言われて、、、血管のせいで鼻炎になっていると言われました」
血管運動神経性鼻炎の診断を受けたかた。
首こりと肩こりが主訴でご来院されたかたですが、そう言えば、、、という感じで教えていただきました。
血管運動神経性鼻炎
長ったらしい疾患名ですし聞いたことがないかたもいらっしゃると思います。
でも実はけっこう多い。
鼻に限らず、血管の収縮と弛緩は自律神経がコントロールしています。
身体ってすごいですよね。
ほぼ全自動ですから。
このコントロールがうまくいかなくなっているのが血管運動神経性鼻炎とされています。
鼻粘膜の血管が拡張することで急に鼻づまりが起きたり、鼻水、クシャミが誘発されます。
ただ、それ単独でなくアレルギー性鼻炎などの他の鼻炎と血管運動神経性鼻炎が合併していることもあります。
きちんと耳鼻科で診療してもらうことが大切です。
この血管運動性鼻炎、あまり聞きなれないと思いますが意外と多いようです。
薬による治療としては、院でよく聞くのが耳鼻科やアレルギー科で抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬。
当院ではご来院されるほぼ全てのかたに鍼を使った施術を行っていますが、ほとんどの方で良い影響があるようです。
花粉症などのアレルギー性鼻炎よりも鍼施術に対する反応が早いような印象です。
セルフケアとしては顔や頭部のセルフマッサージや手足の温灸をオススメしています。
経験的には、手足が冷えている方が症状が強く出るように感じています。
また、首の凝りは必発の印象です。
セルフマッサージは、おでこ、鼻の周り、頭全体を優しくマッサージしていくのがコツです。
マッサージや灸のあとに一時的に鼻が詰まったり鼻水が出ることがありますが時間をおいて戻ります。
【血管運動性鼻炎(主に鼻水)のケース】
主訴:肩こり、軽い鼻閉感と掻痒感も気になっている
考察:肝虚
施術:鍼
経過:3回目の施術後からクシャミ・鼻閉感・掻痒感が軽減、鼻汁は少しずつ軽減し5回目の施術後にはほとんど気にならなくなったとのこと。