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凝りがへばりついてるんです・頑固な首肩凝り・肩甲骨周囲の凝り(鍼灸治療)
レッドソックスの上原投手がキャッチボールを始めたようです。
投げる姿を見る限り順調に回復しているようです。
慎重に、、、とも思いますが、復帰が早まることを祈っています!
さて、今日は頑固な凝りについて。
【超頑固な凝り感覚】
凝りが強くなると独特の感覚になります。
重苦しい独特の感覚。
何かが肩にへばりついているような感覚。
固まってしまったような感覚。
こっている場所の感覚が鈍くなったような感覚。
いったんこんな凝りになると、何をしても変わらないと感じることも多いです。
ご自宅で入念なセルフケアをしていても翌日はまた元通り。
そんなことを感じているかたもいらっしゃると思います。
しっかりお風呂に入って温める。
入念にストレッチをする。
時間をかけてマッサージをする。
でも、変わらない。
ありますよね。
そんなこと。
【凝りをいじめないこと】
凝りが軽いうちは体育の授業でやるくらいの一般的なストレッチなどでも変化が起きやすいため、簡単なセルフケアで改善することも多々あります。
ただ、ある程度凝りが強くなってくると、しっかりストレッチなどをしても簡単には変化を感じられなくなってきます。
むしろやり方を間違えると柔らかくするためのストレッチが逆効果になってしまいます。
「いろんなセルフケアを試したけど効果がなかった」
そんなお話もよく聞きます。
頑固な凝りを感じた時に気をつけるのは
「凝りをいじめないこと」
ゴリゴリに強く凝りを揉んでも、凝りは軽くなりません。
その時は柔らかくなりますし軽く感じるのですが、すぐに戻ってしまいます。
凝りが強くなってくると、つい強く押したり揉んだりしたくなります。
その気持ちは私にもわかります。
強く押しても揉んでも凝りが強い場所は感じない。
もっと強く。
そんな気持ちになります。
でも、この「押しても揉んでも感じない」というのは異常な感覚なんです。
普通なら痛く感じるほどの力で押しても痛くないというのは、感覚が変わってしまっているから。
この異常な感覚を基準にしてしまうと、どんどん強い刺激を求めてしまいます。
もし今セルフケアで「ギューギュー」やっているのなら、もっと優しく、そっと、ジワーっとした柔らかさでセルフケアをしてみてください。
きっと意気込んだセルフケアより効果を実感できるはずですよ。
【長年の頑固な凝りのケース】
主訴:首肩凝り、肩甲骨周囲の凝り、腰の痛み
施術:鍼灸
経過:体幹と手を中心に施術。施術開始後1ヶ月半の頃から首から肩にかけての感覚が戻ってきた。施術3ヶ月過ぎで腰の痛みは無くなった。現在、まだ首肩凝りはあるが常時気になっていた重苦しい凝り感はなくなっている。自宅でのセルフケアを行いながら、1~2ヶ月に1回の施術を継続中。
もう一度ピッチャーを~肩こり・投球時の肘の痛み(鍼灸治療)
学生時代はずっと投手をしていた方。
高校時代に肘痛を繰り返し大学時代にかなり良くなったものの、今でもある程度の球数を投げると翌日は痛くなるとのこと。
20年近く肘に痛みがあることになります。
今はリリーフとして1~2イニングのみの登板にしているが、できればまた先発投手として完投できるようになりたいということでご来院されました。
息子さんが野球に興味を持ちはじめているようで、
「今のうちにかっこいいところを見せたいんですよね笑」
とも。
わかります、その気持ち。
【繰り返される痛み】
野球肘や野球肩は、繰り返す痛みに悩まされている選手が多いです。
学生時代の怪我を大人になっても引きずっているケースもよくあります。
野球肩や野球肘を繰り返している痛みは、数週間~数ヵ月のノースローにより一時的に痛みが出なくなります。
「治ったかな?」
そんなふうにご本人が感じていることもあります。
しかし、一時的に痛みが出ていないだけのパターンが多く、何試合かこなすうちに痛みが出てくることが多いです。
これは、原因(関節の変形、フォーム、関節の柔軟性、筋肉の硬さ、身体そのもの、意識など)が改善されていないためです。
*ここでは、明らかに手術が必要な状態は除いて考えていきます。
筋肉や関節の硬さがある程度強くなると、ノースローだけで筋肉や関節が柔らかくなることはほとんどありません。
ノースローだけで対応しようとするとかなり長期間必要になるため現実的にはそうできないことが多くなると思われます。
ノースローで痛みがひくのは、一時的に炎症がおさまるなど関節周囲の環境が整ったために痛みもひいたというわけです。
全体的な筋肉の硬さなどが軽くなっていても、局所の硬さとしては残っていることが多いです。
【悪循環を断つ】
この繰り返す痛みはケアによって改善することが出来ます。
医療機関でのリハビリでも自宅でのセルフケアでも良いのですが、治りきらずに残ってしまっている部分をケアしつつ繰り返す痛みの悪循環を断つことが大切です。
地味な作業ですが、ひとつひとつケアしていくしかありません。
今回は首肩こりへの施術希望もありました。
実は、首肩こりと肘の痛みが関連していることは多いです。
と言うよりも、肘に痛みが出ている投手ではほぼ首肩こりも起きています。
その凝りに気づいているか気づいていないかという違はありますが、凝りそのものは出ています。
なので、大変申し訳ないのですが、希望がなくても必ず首肩の施術は行います(笑)
お一人お一人でケアすべき部分は変わりますが、肩や肘の局所的な硬さをとっていくこと、脊椎や股関節という体幹のケアをしていくのが基本となります。
【投球翌日に肘が痛くなる投手のケース】
主訴:肘の痛み、肩や肘の硬さ、首肩凝り
施術:鍼灸
経過:施術結果をみながら1ヶ月間は投手としての投球は控えキャッチボールのみ。2ヶ月目は3イニングまで、3ヶ月目に4イニング、4ヶ月目に5イニングと徐々に投球回数を伸ばしていった。順調に回復しており、現在は80球程度なら翌日の痛みも起こらない。
とっても痛い肉離れ~小胸筋・大胸筋・前鋸筋・肋間筋・体幹筋~
ここ最近、すごーく気になっていることについて。
【レッドソックス上原投手が肉離れ】
1週間ほど前に、レッドソックスの上原投手が胸筋の肉離れによりDL入りしたとのニュースが出ました。
今はPRP療法を終えたところのようですが、復帰に時間がかかる可能性が指摘されています。
ネット上のニュースなので、どこまで正確かわかりませんが。
そのニュース記事では胸筋の肉離れは滅多にないと書かれていましたが、軽度のものを含めると結構ある印象です。
救急病院に勤務していた時も割と来院されていました。
滅多にないというのは「腓腹部(ふくらはぎ)やハムストリングスの肉離れに比べると圧倒的に少ない」とか「メジャーリーグではあまりみられない」という意味なのかなと勝手に思っています。
*本当にメジャーリーグで少ないかは調べていないのでわかりません。
私の救急病院勤務時代の経験で記憶に残っているのは、器械体操、陸上、ボディビル(趣味のジムトレーニング含む)、水泳、野球、サッカー、バレー、柔道、剣道などの選手がいらっしゃいました。
*そのニュースでは「胸筋」となっていましたが正確な筋肉名は不明です。おそらく大胸筋でしょうが、小胸筋なのか、鎖骨下筋などのマイナーな筋なのか、肩甲下筋や前鋸筋などの裏側にある筋なのか。。。
【とっても痛い肉離れ】
大胸筋、小胸筋、肋間筋、前鋸筋などの胸部筋の肉離れ、菱形筋、上後鋸筋、下後鋸筋、起立筋など胸背部筋の肉離れ、これは経験者しか分かりませんがホントにとっても痛いんです。
いや、胸部に限らずどこの肉離れでも痛いんです。
大腿二頭筋や半腱・半膜様筋などのハムストリングスや腓腹筋やヒラメ筋などフクラハギの肉離れも時に歩けないほどの激痛ですが、胸部の肉離れはそれとはまた違う苦痛があります。
私はそれを高校時代の部活動で経験しました。
なんてことはない動作でやってしまいました。
素振りをしていたときに、体幹ごと上腕を切り返した瞬間に動きがズレたというかタイミングがズレたような感覚がありました。
簡単に言えばギコチナイ動きです。
その直後、
ギュッ
という感覚が胸部に起こるとともに鎖骨の下から脇腹にかけて痛みが起こり、それがどんどん強くなり呼吸しているだけでひびくほどに。
完全に痛みがとれるまで1ヶ月くらいかかったと記憶しています。
大会前2,3か月だったのでかなり練習を詰め込んでいた時期でした。
そういう累積疲労のために起きた怪我だと思われます。
実は、私の家族も似たような経験をしています。
その時も、息を吸っただけで痛みがある状態でした。
【胸郭と呼吸への影響】
肋骨に付着する筋肉は呼吸を補助する役割があります。
それは胸郭の動きに影響する筋群だから。
胸郭を構成する筋群を肉離れなどで傷めると胸郭の拡張性が低下します。
要は、胸が開かなくなり肺が広がらなくなる。
お腹をしっかり使って呼吸できる人はまだ良いのですが、普段からお腹が固かったり頚や胸に頼って呼吸している人は、とたんに息苦しくなります。
腕や肩の動作時だけでなく、呼吸時(特に胸式呼吸の吸気時)にひきつれるような痛みがあり深い呼吸ができなくなります。
これがまた痛くて不快ですし、呼吸が制限されるために息苦しさや不安感もつのります。
【前兆】
上原投手が怪我をした試合を見ましたが、イニング当初あるいはブルペンから何か不具合があったのか不調を感じていたのではないかなぁという感じでした。
ただの見た目の印象なので、全く正確な分析ではありませんが。
「しっくりこない」
「かたい」
「動きが悪い」
そんな感覚があったのかもしれません。
あるいは最初から痛みだったのかもしれません。
【呼吸の大切さ】
上原選手の話は別として、、、胸筋、腹斜筋、肋間筋などの肉離れを起こす時は、それ以前に呼吸動作の乱れや疲労の蓄積が身体に出ていることがあります。
もちろん肉離れは怪我ですから突発的に起こるわけですが、何らかの原因で身体が充分にゆるんでいなかったり、蓄積した疲労で筋肉が硬くなっていたり動作に不具合があったり、精神的緊張や他の怪我の影響、呼吸の乱れなど、要因はいろいろです。
バランスよくゆるんだ呼吸ができているとそれだけで身体はゆるんできます。
特に、肋骨に付着する筋肉は呼吸の影響を受けやすく、良い呼吸をするだけでも肩こりや腰痛が軽減することはよくあります。
反対に、呼吸が固くなっていたり変に力みがあり首肩の筋肉に頼る呼吸ばかりしていると、身体はどんどん硬くなります。
ヨガや太極拳、その他の武術などでは呼吸の大切さがよく言われますが、それは武術だけでなく全ての場面に当てはまります。
日常生活でも、スポーツでも、仕事でも。
あまり意識されることがありませんが、健やかな生活にとって呼吸はとても大切です。
呼吸を整えるだけで長年の肩こりが軽くなるほど、身体にとって強い影響があります。
逆に、身体の状態が呼吸にも影響しています。
普段の自分の呼吸、何気ないときの呼吸に、ちょっと気を配ってみること。
ゆっくり呼吸をしたり、早く呼吸をしたり、身体をだらんとして呼吸をしたり、逆に力を入れて呼吸をしてみたり、どこに力が入ってるか気にしながら呼吸してみたり、、、いろいろやってみると疲れない呼吸が何となくわかるかもしれません。
オススメです。
夜に肩が痛くて目が覚めるんです・夜間痛・五十肩(鍼灸治療)
このところ肩の痛みでご来院される方が多いです。
それは季節の関係もあるかもしれません。
【季節のこと】
いわゆる五十肩、特にこじらせている場合は季節や暑さ寒さの影響を受けやすくなっています。
この季節は冷え、湿気、暴飲暴食などの影響を受けることあります。
「クーラーで冷えた」
「湿気で体調不良」
「冷たい飲み物を飲みすぎた」
そんなことはありませんか?
【あきらめていませんか?】
ここ最近でご来院されたほとんどの方は「五十肩(または四十肩)」とかつて病院で診断された方々でした。
しかし、病院でのリハビリや注射を途中でやめてしまった方が半数以上。
途中でリハビリをやめてしまうのは五十肩の傾向としてあります。
それは整形外科だけでなく、鍼灸院でも同じです。
私の経験の中だけでも同じようなお話を何百回聞いたのか分かりません。
お仕事や家庭の事情で通院が思うようにいかないことがありますし、そもそも四十肩や五十肩で関節拘縮がある場合は通院期間が長期になることが多いですからね。
強い痛みがとれても、そこから関節の柔軟性が回復するまでに時間がかかることが多いのです。
【変化に対応すべし】
五十肩の病態は変化します。
経過が長ければ長いほど、身体は初期の状態とは違ってきています。
当然、施術方針も施術内容もそれに伴って変化します。
加えて、個々の体質も考慮して最終的な施術プランを立てます。
その時々で異なります。
大まかに言うと、どんなに痛みが強くても拘縮がほとんどない方であれば鍼とマッサージを組み合わせることが多く、浮腫が伴っていればカッピングを併用し、関節そのものの拘縮が強ければ動的なマッサージをメインに施術します。
【まずは痛みをとるべし】
ご本人にとっては、五十肩の一番の問題は痛みであることが多いです。
特に夜間痛が出ている方は寝るのもつらい。
そのために睡眠不足になったり、疲労が溜まったりという悪循環です。
痛みのために動かさなくなって更に拘縮が進むことが問題です。
拘縮と痛みは重なり合っていますが、拘縮と関連する痛みとそうでない痛みを別問題として考えて施術を進めていくのが大切です。
【五十肩で夜間痛のあったケース】
主訴:腕が上がらない、夜中に肩が痛い
施術:鍼灸、マッサージ*整形外科でのリハビリと併用
経過:1回目の施術で夜間痛は1/10に軽減。2回目の施術後に夜間痛は消失。現在、拘縮を改善するためセルフエクササイズをしながら1か月に1回施術している。
洗濯物を干してたら、、、ぎっくり腰(鍼治療)
ホームページをリニューアルしました!
「もう夏だな~」
と思ったら、急に白く模様替えしたくなりまして。。。
あ、リニューアルではありませんが施術は年々進化しています。
その点は自信を持って進化と言えます。
さて、先日、早朝にお電話がかかってきました。
電話口からは悲痛な声、、、
「ぎっくり腰みたいで、、、今日、空いてますか?」
あまり時間を取れなかったのですが、、、ひとまず施術のご予約。
【ぎっくり腰のサイン】
突然きた激痛、ぎっくり腰、、、
ぎっくり腰は病名ではなく、急に腰が痛くなった状況、というような状況説明のようなものです。
なので、病院でみてもらうとぎっくり腰という呼び名ではなく違う病名がつきます。
で、ぎっくり腰のときは、、、
とにかく「突然の痛み」ですよね。
痛みが出るのは突然で、多くのケースではギクッとなってしまった「瞬間」があります。
ただ、だいたいは「前触れ」があるんです。
ぎっくり腰を何度も繰り返して起こしている方は分かると思いますが
「ちょっと前からヤバイ感じだと思ってはいたんです」
「この感じ、嫌だな~と思ってはいたのですが、、、」
鍼灸院でよくある会話です。
ちなみに、この「ギクッ」とした瞬間に強い痛みがあるとは限りません。
変な感じがする程度の違和感だけの場合もありますし、「ギクッ」から数時間後に痛みを感じ始めることもあります。
【見落とされやすいサイン】
忙しかったり疲れているとぎっくり腰の前触れとして現れるサインに気づかないことが多いものです。
・首こりや肩こりがひどくなった
・腰がなんとなく不安定な感じがする
・足が張ってきた
・浮腫んできた
・お腹が張ってきた
などなど。
前触れは直接腰に違和感が出ない場合もあるため、前触れだと気づかないこともあります。
ご来院されていろいろとお話を聞いていく中で
「そう言えば、、、」
なんてことが多いです。
ぎっくり腰の前触れはその方の身体の状態、体質、身体の使い方、などによって一人一人違いますから、気づかなくても無理はありません。
ただ、ぎっくり腰を繰り返す方は毎回同じような前触れがあることもあります。
予防のためにもちょっと意識してみると良いでしょう。
【予防の考え方】
ぎっくり腰の予防のためには腰を傷めない身体をつくっていけば良いのですが、これには時間がかかります。
腰の筋肉を鍛えるだけではほとんど効果がありません。
最終的に痛めるのは腰だとしても、首の負担からくるぎっくり腰、腕からくるぎっくり腰、足からくるぎっくり腰、、、全身の状態を良くしていくのが大切です。
特にしなやかなお腹をじっくりつくることが重要です。
そのため、身体ができるまでの間の対策が必要になります。
本来はぎっくり腰の前兆が出る前の段階でセルフケアをしておけばぎっくり腰の芽をつぶすことができます。
このセルフケアはどの方法が良いということはなく、ご自分に合ったものでOKです。
ストレッチが好きならストレッチすれば良いですし、セルフ灸やセルフマッサージが好きならそれでOK。
セルフケアの内容よりも、気づいた時に早めに確実にセルフケアを行うということが大切です。
【身体の声に耳を傾ける】
ちょっと自分の身体の状態に意識を向かわせることで、サインに気づくことができます。
細かな予兆に気づかなくても
「いつもより身体が疲れているな」
「いつもより身体に負担がかかったな」
ということは感じる時があると思います。
この
「いつもより」
が大切です。