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日々の暮らしが体をつくる
年末年始に実家に帰省した時、ふと昔のことを思い出しました。
今日はそのことを。
私が中学生の頃にある人から言われたことがあります。
「中村くんって、歩き方、変わってるよね」
え?( ̄Д ̄;)マジで!?
はい、本人全く気づいていませんでした。
それで日常生活もスポーツもできていましたし、特に走るのには自信がありましたからね。
この時に指摘された歩き方を簡単に言うと
「膝を曲げて歩く」
そんな歩き方です。
モデルの人のように膝を伸ばす歩き方の対極にあるような歩き方。
膝が曲がっているため、当然股関節も通常より深く曲がっていたはずです。
何故こうなったか分かりませんが、おそらく小学校までの通学路が影響していたんだと思います。
私が通っていた道のりは、けもの道のようなキツい上り下りの山道でした。
平坦なところなどなく、狭い土の道。
しかも道のど真ん中には、いつも小川のように水が流れていました。
この山道の上り下りを毎日繰り返していたため、自然と膝を曲げる歩き方が身についていたのだと思います。
ついでに、体力も凄まじくつきました(笑)
当時の私は、根っから山の人間だったんだと思います。
さて、中学校で歩き方を指摘されてからしばらく、何だか恥ずかしくなったのを覚えています。
変に歩き方を意識したりして。
人並みに思春期でしたからね(笑)
で、膝を伸ばして歩こうとしたら、すぐに腰が痛くなりました(笑)
当時は深く考えないですぐに元の歩き方に戻しました。
俺には合わないんだな、というくらいの感覚でした。
小さい頃から剣道をやっていましたが、剣道も前の方が(膝を曲げていた方が)調子が良いと感じたこともあり膝を意識することも無くなりました。
でも、不思議なもので、田舎から神奈川に来てから自然と膝が伸びてきたんです。
ある時、ビデオに映った自分を見て
「あれ?なんか違うな、、、」
その違和感は、膝が伸びた歩き方をしていた自分を見た違和感でした。
剣道もしなくなり、趣味の登山もしなくなり、山道なんて全く歩かない。
硬いアスファルトで舗装された平坦な歩道を歩くためには、膝を伸ばしていた方が都合が良いんです。
これは歩き方一つとった話ですが、環境、食事、仕事、スポーツ、意識(有意識、無意識)、、、いろんなことで自分というものが決まります。
それは固定化されたものではなく、流動的なもの。
当たり前のことですが、お正月はそんなことを思いました。
産前の腰痛と産後の腰痛(セルフケア)
産前や産後に腰の痛みや疲労感が出ることがありますが、、、
産前と産後では状況が違います。
産前に言われるのは
「腰がパンパンで、、、」
産後に言われるのは
「腰がフラフラで、、、」
パンパンとフラフラでは全く違いますよね。
また、痛みの質も違います。
妊婦さんの体は、出産に向けてホルモンバランスに変化が起こり、どんどん緩んでいきます。
それ自体は正常なことですし、起こるべき反応です。
その緩みは出産直後がピークとなります。
十月十日お腹の中にいた胎児が出産とともに外界に出てくると、それまでパンパンになっていたお腹はスカスカの状態です。
重心も上ずっています。
この緩んだ体は、産後に回復していきます。
母乳育児では、乳頭への授乳刺激が回復を促進します。
母乳育児でない方はちょっとケアしておくと回復が早まります。
治療院で行う場合は、鍼灸治療とともに重心を下げながら緩みを戻していくと腰に安定感が出てきます。
自宅(本来は出産直後が効果的)でケアする場合は、乳頭を刺激する、また至陰(しいん)や三陰交(さんいんこう)などのツボへのお灸が効果的です。
特に出産早期にちょっと熱めのお灸をすえると子宮の戻りを加速します。
よく子宮の収縮を狙って赤ちゃんに授乳させることが行われますが、お灸をすえると更なる効果が期待できますよ。
*入院中はお灸が出来ませんので、ご家族に頼んで三陰交を強めに押してもらってください。自分で押しても効果が薄いです。
10秒くらい、ぐいーっと親指で痛いくらいに押すと良いですよ。
花粉症と鍼灸
花粉症の方のご来院が増える季節になってきました。
スギ花粉が飛ぶのは少し先ですが、その前のケアですね。
花粉症はアレルギー疾患の1つとされています。
しかし、その症状の出方は本当に多彩。
日々の変化に左右されることも多いのがアレルギーの症状というやつ。
天気、体調、気分、、、
花粉がたくさん飛んでいるから、アレルギーの症状も強く出るわけではありませんよね。
睡眠不足、体調不良、イライラなどがある時は症状が強く出たり。
検査での数値と実際の症状が噛み合わなかったり。
鍼灸治療を通して花粉症を捉えると、、、
理屈はいろいろありますが、、、
やってる事はシンプルです。
楽に春を迎えていただければ幸いです。
鼻と芯
訪問施術でお伺いした方とのやり取り。
↓
じゃあ、さっき話した息するヤツ、やってみましょうか!
まず、しばらく普通に座っててくださいね。
…
ほとんど口呼吸ですね~
「クチコキュー?」
空気をクチで吸ったり吐いたりしてるってことですよ。
「じゃあ、どうやってするの?」
クチじゃなくてですね、鼻ですね。
「そうなの?鼻は鼻水かむものよ~」
えー(笑)じゃあ息する時は?
「クチよ(笑)」
またまた~鼻ですよ(笑)
「鼻で息したことなんかないわよ?」
そんな~いつの間にか忘れちゃっただけですよ~
「ん~わからないわ…鼻で…してない?難しいものね」
とまぁこんな感じで。
最初は冗談かと思ったのですが、本当に鼻そのものの存在すら忘れてしまったような、そんなご様子でした。
鼻がうまくできない方は多いですが、鼻そのものの感覚すらない方もいらっしゃいます。
ちなみに、そういう時はほとんど全ての方が匂いや臭いにも鈍感になっています。
息や呼吸ってほっといても勝手にやってることですからね。
善し悪しの感覚はほとんどなかったりしますよね。
なので、こういうこともあります。
本来は鼻でするもの。
言われなくても誰でも知っていますよね。
まぁ、呼吸って言うといろいろな意味があるので息とした方が良いですかね。
呼吸なら、口と出し入れ。
息なら、鼻と芯。
字を見ると全く違うと分かります。
と言っても、どちらにしてもことばで説明しただけでは思い出せません。
思い出すまでちょっとした練習を重ねていきます。
(ご本人にとってはけっこう大変なことですが)
痛みに納得する?しない?
「投げなければ痛くないのに、、、」
昨日ご来院された学生さん。
整形外科での診察結果として、いわゆる野球肩と診断されているのですが
痛い
↓
休む
↓
痛みがなくなる
↓
投げる
↓
痛くなる
これを繰り返して1年経つとのこと。
こんな風に繰り返し痛みが起きている選手が普通にいます。
野球でなくても、一つの部活を見渡せば一人二人はいるのが現状です。
今に始まったことではなく昔から。
最近は、投手や捕手については集団検診も行われるようになりました。
整形外科医や理学療法士による痛みチェック、フィジカルチェック、動作確認、エコー検査もかなり増えました。
連盟主催で選手(家族)対象の障害予防セミナーなども開催されています。
この動きが少年期からの肩肘トラブル早期発見に繋がっているのは間違いありません。
ただ、それがうまく予防に繋がっているかというと、まだまだ。。。
かなり効果を上げている地域もあります。
更に広がってほしいところ。
私も頑張ります。
投手や捕手以外の選手や、ワンポイントで出てくる投手の場合は痛くてもそのままになっていることも少なくないです。
また、チェックでOKを貰っていても痛み予備軍の選手は多数存在します。
選手側としても、投げるたびに痛いのに全く何もケアをしていない選手もいます。
でも、、、
選手ってそういうところがあります。
私も学生時代は痛くても治療に通うということはしませんでした。
そういう意識が薄かったんですよね。
もちろん痛みは無くしたい、治したい気持ちはありますし、病院にも行きました。
でも、それで治らなければ「そういうもんなんだな」と変に納得したり。
自宅でストレッチくらいはやっても、それで治らなければ「まぁ仕方ないか」とか「そのうち治るだろ」くらいの感覚でした。
勝てる方法は知りたくても、治すことを深く追求することはありませんでした。
本来その2つのことは繋がっているのですが、そこまで考えてはいませんでしたね。
施術する人としてではない関わりがより大切だと思う今日この頃です。