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花粉症と鍼灸
花粉症の方のご来院が増える季節になってきました。
スギ花粉が飛ぶのは少し先ですが、その前のケアですね。
花粉症はアレルギー疾患の1つとされています。
しかし、その症状の出方は本当に多彩。
日々の変化に左右されることも多いのがアレルギーの症状というやつ。
天気、体調、気分、、、
花粉がたくさん飛んでいるから、アレルギーの症状も強く出るわけではありませんよね。
睡眠不足、体調不良、イライラなどがある時は症状が強く出たり。
検査での数値と実際の症状が噛み合わなかったり。
鍼灸治療を通して花粉症を捉えると、、、
理屈はいろいろありますが、、、
やってる事はシンプルです。
楽に春を迎えていただければ幸いです。
鼻と芯
訪問施術でお伺いした方とのやり取り。
↓
じゃあ、さっき話した息するヤツ、やってみましょうか!
まず、しばらく普通に座っててくださいね。
…
ほとんど口呼吸ですね~
「クチコキュー?」
空気をクチで吸ったり吐いたりしてるってことですよ。
「じゃあ、どうやってするの?」
クチじゃなくてですね、鼻ですね。
「そうなの?鼻は鼻水かむものよ~」
えー(笑)じゃあ息する時は?
「クチよ(笑)」
またまた~鼻ですよ(笑)
「鼻で息したことなんかないわよ?」
そんな~いつの間にか忘れちゃっただけですよ~
「ん~わからないわ…鼻で…してない?難しいものね」
とまぁこんな感じで。
最初は冗談かと思ったのですが、本当に鼻そのものの存在すら忘れてしまったような、そんなご様子でした。
鼻がうまくできない方は多いですが、鼻そのものの感覚すらない方もいらっしゃいます。
ちなみに、そういう時はほとんど全ての方が匂いや臭いにも鈍感になっています。
息や呼吸ってほっといても勝手にやってることですからね。
善し悪しの感覚はほとんどなかったりしますよね。
なので、こういうこともあります。
本来は鼻でするもの。
言われなくても誰でも知っていますよね。
まぁ、呼吸って言うといろいろな意味があるので息とした方が良いですかね。
呼吸なら、口と出し入れ。
息なら、鼻と芯。
字を見ると全く違うと分かります。
と言っても、どちらにしてもことばで説明しただけでは思い出せません。
思い出すまでちょっとした練習を重ねていきます。
(ご本人にとってはけっこう大変なことですが)
痛みに納得する?しない?
「投げなければ痛くないのに、、、」
昨日ご来院された学生さん。
整形外科での診察結果として、いわゆる野球肩と診断されているのですが
痛い
↓
休む
↓
痛みがなくなる
↓
投げる
↓
痛くなる
これを繰り返して1年経つとのこと。
こんな風に繰り返し痛みが起きている選手が普通にいます。
野球でなくても、一つの部活を見渡せば一人二人はいるのが現状です。
今に始まったことではなく昔から。
最近は、投手や捕手については集団検診も行われるようになりました。
整形外科医や理学療法士による痛みチェック、フィジカルチェック、動作確認、エコー検査もかなり増えました。
連盟主催で選手(家族)対象の障害予防セミナーなども開催されています。
この動きが少年期からの肩肘トラブル早期発見に繋がっているのは間違いありません。
ただ、それがうまく予防に繋がっているかというと、まだまだ。。。
かなり効果を上げている地域もあります。
更に広がってほしいところ。
私も頑張ります。
投手や捕手以外の選手や、ワンポイントで出てくる投手の場合は痛くてもそのままになっていることも少なくないです。
また、チェックでOKを貰っていても痛み予備軍の選手は多数存在します。
選手側としても、投げるたびに痛いのに全く何もケアをしていない選手もいます。
でも、、、
選手ってそういうところがあります。
私も学生時代は痛くても治療に通うということはしませんでした。
そういう意識が薄かったんですよね。
もちろん痛みは無くしたい、治したい気持ちはありますし、病院にも行きました。
でも、それで治らなければ「そういうもんなんだな」と変に納得したり。
自宅でストレッチくらいはやっても、それで治らなければ「まぁ仕方ないか」とか「そのうち治るだろ」くらいの感覚でした。
勝てる方法は知りたくても、治すことを深く追求することはありませんでした。
本来その2つのことは繋がっているのですが、そこまで考えてはいませんでしたね。
施術する人としてではない関わりがより大切だと思う今日この頃です。
いろんな役割
昨日ご来院された方とお話していると
「はりって本当に効くんですか?」
ズバリなご質問。
これほどド直球な質問は久しぶりでした。
でも、これ、誰でも気になることですよね。
私も気になります(笑)
「効く」という意味は、人それぞれにいろんな意味があると思います。
完全に症状がなくなるという意味のこともあるし、今より楽になるという意味で使われることもある。
鍼、灸、あんま、マッサージ、指圧、、、どれもいろいろな役目があります。
ぎっくり腰や捻挫など、急な痛みの時は迅速に痛みをとり普段通りの生活が送れるようにすることが最優先だと思っています。
理屈は不要、結果が全てです。
お仕事やスポーツなどに可能な限り早く復帰すること、そして鍼灸院などにかからなくても再発しないようにしていくこと。
これは慢性の痛みでも基本的には同じ。
ですが、鍼灸院には痛み以外にも様々な方がご来院されます。
とても難しい疾患の方もいらっしゃいます。
現代医学では治癒が難しいと言われるような。。。
鍼灸は魔法でも何でもありません。
お一人お一人をみて、鍼をうち、お灸をすえる。
ただこれだけで、これ以上でも、これ以下でもありません。
少しでも生活が楽になるように、体が動かしやすくなるように、心身が良い方向へいくように、、、
そんなことを目指します。
が、これまでの話は私のこと。
前提として、ご来院された方の「望み」ということがあります。
その方にとっての目指す場所は私と違うかもしれません。
目指す場所は同じでも過程が違うかもしれません。
私が良かれと思ってやっていても、独りよがりかもしれません。
症状を無くす、再発させないというようなことは当然追求すべきですが、体が良い方向へ向かうお手伝いをしているという気持ちも忘れてはいけないことです。
患者さんの今思っていること、目指すところを見失うことがないようにしたいと思います。
寒さに強いですか?
寒さ暑さに対する対応力は人それぞれです。
ちょっと寒くても調子を崩す人もいますし、真冬に半袖の方もいます。
犬は喜び、猫はコタツ。
寒いのが苦手なシロクマもいるかも。
いろいろですよね。
寒さが徐々に強まる今日この頃。
首が、、、
腰が、、、
膝が、、、
と連日電話が鳴ります。
寒さに加えて、大きく湿度の変化があった日は特に。
中医学には、寒の直中(じきちゅう)という表現があります。
字のごとく
「直に中る(じかににあたる)」
寒が体の中まで直にドーンと入ってくることを言い表した言葉です。
抽象的だと感じますか?
でもこれ、実際によくあります。
「外に出て、寒っ!と思った瞬間に腰がぎくっとなって、、、」
「冷たい風が吹いたと思ったら、急に腕が痛くなって、、、」
中には
「冷たい水でお風呂を洗っていたら痛風の痛みが再発しました」
なんていうケースもありました。
東洋医学では、鍼灸でも按摩でも指圧でも漢方薬でも寒さや暑さという要素を施術に活かしています。
暑いとか寒いというのは、ごく当たり前な感覚ですよね。
それ自体に良い悪いはありません。
冬は寒いし、夏は暑いのが当たり前。
そんな当たり前の感覚を、心身の状態判断、施術そのもの、結果の判断などにも繋げていきます。
暑さ寒さなんて、、、
素朴?
自然?
原始的?
旧時代的?
面白い?
人によって感じ方はそれぞれだと思いますが、私にはしっくりきます。